世の中は、Eコーマスの時代。日本と比べると、フランスの郵便や宅配サービスは、かなり劣っていますが ( 日本が神対応すぎる! )、フランス人たちは、オンライン通販のショッピングをよく利用します。
今回は、フランスのファッション通販の成り立ちや現地人気サイト、日本からも買えるか?などを検証してみたいと思います。
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フランスの元祖三大ファッション通販と言えば、、、
フランスのファッション通販のはじまりは、何と言っても、カタログ通販からです。
観光地でもないので、日本人には馴染みがない、フランス北部の大都市リールに隣接したベルギーとの国境いにあるルーヴェ市(Rouvaix)が、フランスのE-コーマスの発祥地です。
過去のブログの「フランスのアウトレット事情」で、巨大アウトレットモールがあるルーヴェ市についての触れていますので、よかったら参考にしてください。
ルーヴェ市は、18世紀からウールの産地として、繊維工業が発達し、その後フランスの元祖3大ファッション通販をスタートさせています。
フランスの最大手通販サイトのラ ルドゥート
「ラ ルドゥート=La Redoute」は、1837年(日本は江戸時代幕末前の頃)に農民出身のジョゼフ ポレ=Joseph Polletが、ルーヴェ市に移住し、毛紡績作業事業を立ち上げたことから始まります。
その後、1873年に彼の息子がルーヴェ市のラ ルドゥート通りに工場を建設したことにより、社名 を「ラ ルドゥート」に変更しました。
90年代、中期に、日本のニッセンと一部の業務提携をスタートするにあたって、仕事で少し関わらせていただいた事があるので、ルーヴェ市のラ ルドゥート本社には何度か訪問しています。
当時のラ ルドゥートの通販カタログは、イエローページのような厚みがあって、レディースやメンズ、キッズのファッションから、インテリア、テーブルウェア、雑貨、玩具までの大量のアイテムが掲載されていました。
フランスらしいセンスのオリジナルファッションアイテムや俳優や有名デザイナーとのコラボ商品、ホームインテリアコレクションがプチプラで買えるラ ルドゥートの通販は、昔から今もフランス人に親しまれています。
また、ラ ルドゥートのホームインテリアブランド「AM PM」は、店舗展開もしていて、パリでは、ZARA HOMEと人気を二分しています。
ホームリネンは、さすがフランスの通販ブランド。イケヤやZARA HOMEにはないテイストのフレンチシックスタイルのアイテムがあるので、私もよくオンラインで買っています。
ラ ルドゥートの日本公式サイトでは、日本市場向けにセレクトされた商品を日本語でオーダーすることができます。
フランスのインナー肌着通販のダマール
ユニクロのインナーより暖かい、英国の故ダイアナ元妃が愛用していたことでも有名で、フランスでは年齢を問わずに長い間愛され続けている、ダマールのインナーや肌着の通販があります。
1855年にルーヴェ市でデパチュール家によって設立されたウールテキスタイル繊維業社からスタートしたダマール社。
1950年にデパチュール家の3兄弟によって、ダマール社の顔とも言える保温肌着の素材「サーモラクティル」が開発されました。
この独自開発素材で作られた肌着を1953年に、カタログ通販ブランド、「ダマール=DAMART」としてローンチしました。直営店もあります。
クロロファイバーとアクリルで編まれたサーモラクティル素材の肌着は、外気の寒さを遮断し、保湿性と速乾性に優れていて、優しい肌触りでボディを包んでくれます。
ブランドの買収が盛んなフランスですが、ダマール社は、現在もデパチュール家が経営しており、フランスで7番目にリッチなファミリーとなっています。
一昔前だと、ダマールは、オバブラ(おばさんブランド)扱いされて、おばちゃんの高級肌着のイメージでしたが、今では、洗練されたインナーやアウターまでラインナップしています。
私が愛用しているのは、ダマールの黒のタンクトップとキャミソールのインナーです。ユニクロのヒートテックより割高ですが、クオリティーが良いので長持ちします。
日本でも手軽にダマール 楽天市場店 のサイトで買えますし、日本人体型に合うサイズ展開と、何よりも良い点は、同じ商品でも寒さの感度別に5段階にわかれているところと、暖房が効いている部屋で、暑くなりすぎないところです。
ダマールは、メンズの肌着やスパッツも充実していて、フランス男性も愛用しています。だいたい、奥様からのプレゼントですけど。日本の旦那様にダマールのインナーのプレゼントもおススメメです。
フランスのオンライン通販のパイオニアの3 スイス
フランスオンライン通販の先駆者、トロワ スイス=3 SUISSESは、1932年にルーベ市で設立されたカタログ通販アパレルテキスタイルメーカーです。
社名の「トロワ スイス= 3 SUISSES」は、3人の娘を持つオーナーの3 SUISSE=(トロワ スイス)という名前のビストロが、創業時の本社の近くにあったことからつけられたそうです。
事業を立ち上げた後、ベルギーやオーストリアに出店し、1949年に最初の通販カタログテキスタイルを立ち上げます。
その後、ラ ルドュートと同じように、ファッションからインテリアまで多くの商品を取り扱うボリュームのあるカタログを出していましたが、2014年に紙のカタログは廃刊しました。
そして、あの大ヒットMicrosoft WIndouws95が発売された年に、フランスで最初のオンライン通販サイトを立ち上げて、フランスのオンラインショッピングのパイオニアになりました。
今までに、カール・ラガーフェルドなどを初めとしたデザイナーのカプセルコレクションなども発表しています。
現在、「トロワ スイス」は、フランスの大手スーパーのカルフールグループ(Carrefour Group)傘下のEーコーマス部門、Rue du Commerceを買収する予定と言われるフランス通販サイトの「ショップ インヴェスト=Shopinvest」の看板ブランドとなっています。
余談ですが、フランスのアマゾンを目指していたカルフールグループのE−コマースは、業績不振で、従来の食品のオンラインショッピングのみに絞るようです。
今、フランスで人気のファッション通販サイトは?
若い20代のパリジェンヌに大人気のオンラインファッションブランド「セザンヌ=Sézane」(E-shop)あります。
現在は、パリの2区に旗艦店「ラパルトマン セザンヌ =L’Appartement Sézane」の他、パリ市内にいくつかショップがあります。
フランスの通販のデリバリー状況はどんな感じ?最悪?
フランスでのオンライン通販の発達に伴い、少しずつ、改善されてきたフランスのデリバリーではありますが、、、。
と言っても、日本のような神対応サービスはありません!細かい時間指定なども出来ないので、○◯日に配達となったら、いつデリバリーされるか時間が読めません。
トラッキング追跡も前よりずーっと進歩していて、配達途中のドライバーから電話やSMSで、在宅の有無の確認の連絡をもらう事も多くなりましたが、、、。
在宅していたにもかかわらず、不在届けもないまま(トラッキングでは、届けた、不在と記載されている)などのトラブルもまだまだあります。
また、受け取りを近所の提携している小売りの日用雑貨店や郵便局に指定して、到着の知らせがSMSやメールで届いたら、取りに行く事も可能です。
これも、知らせの連絡があって、指定場所に取りに行ったら、配達物がない!まだ来ていない!という事も意外と多いのです。涙) 郵便局などは、30分位待たされる事も。
もちろん、フランスにコンビニはないので、取扱店は、夜は閉まってしまうし、日曜日が営業しているとは限りません。涙)
配達先を勤務先にしてしておくと、受け取りがまだマジなので、フランスの人たちは、会社に届けてもらっているケースが多いです。
そして、世界一のリッチな経営者、ジェフ・ベゾス率いるアマゾンのデリバリーは、フランスでも進歩したとは思いますが、、。前があまりにも、悪かっただけで、まだまだ、レベルは低いです。
遅延だけでなく、配達された商品の破損などの問題が本当に多かったです。アマゾンのデリバリー従業員は、安い賃金のアルバイトなので、早く配達したいために、商品を乱暴に扱い、投げ飛ばしたりしていました。
返品や返金は無料ですが、商品が大きな物だと、引き取りに来てもらわなくてはならず、引き取りに来てくれる宅配会社は、時間指定できないので、Pick UPの日は、一日中、家で待機しないとなりません。また、在宅していたにもかかわらず、不在届けが入っていたり。
待てどもデリバリーが来ないので、カストマーセンターに電話すると、「配達人(引き取り人)は、も、うそちらに向かっている」としか答えてくれず、「配達担当者に連絡を取って!」と言っても、「できない」と言われるのが、アマゾンでした。
USのコスメ&サプリの I herbeのように、DHLを選べるとドライバーとコンタクトが取れるので、安心ですが。
また、EU圏ということもあって、購入したいモノによって、AMAZON UK、AMAZON SPAINからというように国を選ぶこともあります。英語の書籍などは、断然、UKの方が種類も豊富ですからね。
これから、会計なしでショッピングが出来る、AMAZON GOもUS以外に店舗を増やして行くでしょうし、すぐそこまで来ている5G時代にも、GAFAの勝者であり続けそうなアマゾンですが、、。
フランスでは、アンチアマゾンが、これでもか!と、デモ集会をしています。フランスの自然保護団のエコロジスト達は、過剰に自社のカルゴを飛ばすアマゾンを、自然破壊する企業として敵視して、抗議のデモをパリ郊外の空港近くのアマゾン倉庫の前で行っているのです。
今(2019年12月)、フランスは、年金改革制度反対ストと黄色いベスト運動デモが猛烈な抗議活動しているので、アマゾンどころではないのでしょうが、年末のフランスのお家芸のストが終れば、今度は、また、対アマゾン抗議活動デモが活発化するのでしょうね。
AMAZONの環境破壊に反対しているデモ集会なのに、デモ隊は、なんでもかんでも壊してしまうので、本当に困ったものです。
日本からフランスの通販でファッションアイテムを買う方法
日本にいながら、フランスなどを初めとした海外の現地から、グッチやプラダ、セリーヌなどのハイブランドが買えるファッション通販で、超有名なのがBUYMA=バイマです。
ハイブランドを初め、海外ブランドの日本市場価格は、どうしても中間取引があるので、現地との内外価格差が生じてしまいます。
「バイマ」に出店されている海外のブランドの現地価格に手数料などを加えたバイマ価格の方が、日本市場価格より(ブランドの物によって異なりますが)、大体、2万円以上お得に買える感じです。
バイマ通販ショッピングは、内外価格差がお得なだけではなく、日本未入荷コレクションや、日本で既にsold outの商品を、世界各国からの出展者の中から探す事が出来るところがアドバンテージです。
私も、以前、フランスのブランドであるセリーヌのバックが、既にフランスで完売していて、どうしても欲しくて探していたら、バイマのアメリカから数人が、私の欲しいセリーヌのバックを出展していて、購入しようとしたことがあります。
ただ、すごく欲しい熱が醒めて、すぐに新しいコレクションが出たので、そちらをパリのセリーヌの直営店で買ったので、結局、バイマを利用しませんでした。
バイマの通販サイトは、個人間取引によるものなので、個人のバイヤーがそれぞれのブランドの商品を出展しています。1点だけ出展している人や、バイマサイト上の個人ショップのように、たくさんの商品を出展している人もいるようです。
個人間取引なので、偽物であるかもしれないと心配なら、鑑定もしてくれるし、完全保障サービスもついているそうです。
まぁ、バイマで、コピー物を売っていることはまずないと思います。なぜなら、バイマをやっている人たちは、直接、現地のブランドショップの直営店で購入して、それを発送しているからです。買い物代行みたいなものですね
バイマのUSからのセリーヌのバックを買おうとした以外は、バイマ通販サイトを見る事もないですが、よく、「バイマをやりませんか?」とお声をかけていただきます。(笑)。ズボラな私には出来そうもないですが、、、。
知り合いの知り合いレベルで、フランス以外の国で、バイマをやっている人がいますが、見ていると、相当大変そうですね。
ビジネスにしているからでしょうけど、考えられないような数を出展しているそうです。在庫は、抱えてないみたいですけど。
海外の高級ハイブランド好きの日本人は、みんな大体、バイマで、常に内外価格差、プライスをチェックしてますね。
また、バイマは、ハイブランド以外にも、私が上記で紹介しているフランスのファッション通販のセザンヌやラ ルドゥート、トロワ スイスなどの商品も出ています。
バイマは、ファッションアイテムだけでなく、インポートのインテリア雑貨なども買えます。
最後に、幾つか、パリ通の友達からクライアントさんまでが、日夜チェックしている日本から買えるフランスの通販サイトを紹介します。
どういうわけが、私の回りでは、正確なサイト名より、ブログのアイコンがジョージ グルーニーなので、パリのジョージ グルーニーの情報通販サイトと呼ばれているのが、パリセレクトショップ「Julietta」です。
モンクレールのコートやエルメス、シャネルのバックなどのハイブランドから、パリジェンヌに人気のリアルなファッションアイテムや雑貨、食品、フランスの限定エコ&トートバックまで、バラエティーに富んだ通販セレクトショップです。
また、私は、女子力が高い旬なパリのリアルな情報メルマガ「マイ リトル パリ=My Little Paris」を創刊時から登録しています。
パリらしいイラストが可愛いので、やはり日本のパリ好き女子で、愛読している人が多いですね。フランス語でも、今は、Google Traductionもありますし。
また、日本からオーダー出来る「My Little Paris」の自分へのご褒美や誰かへのプレゼントにぴったり!★My Little Box★は、パリで話題のおしゃれアイテムグッズの通販で、私はギフト用に使っています。
まとめ
今回は、旬なフランスのファッション通販にフォーカスしたブログにしてみましたが、いかがでしたでしょうか?
ファッション通販だと、試着が出来ない、返品が面倒など、まだ、マイナスなイメージが多い人も多いかもしれません。
日本にいながら、欲しい物を買い、その国や、売り場に足を運ばなくても、自宅でショッピングができてしまうということは、コスパ的には、断然、通販の方がお得です。
グローバルなファッション通販サイトも増えていますが、日本からフランスの通販を直で利用するなら、言葉の問題や、返品、返金が億劫になるかと思います。デリバリーのトラブルはどうしても多いですから。
そうしたトータルなサービス面を考えたら、やはり、日本語サイトがあるとか、バイマのようなファッション通販サイトがベストだと思います。
ハイブランドも、ファーストファッションにはないフランスっぽいファッションアイテムも、フレンチインテリアデコも、コスメも、日本に入ってきていない品々を通販サイトで見ているだけで楽しいものです。
また、今回は、フランスのファッション通販事情だけを紹介しましたが、今度は、是非、コスメ大国フランスの薬局スキンケアブランド商品やオーガニックコスメ、サプリのEーコーマスのサイトについても紹介できたらと思っています。