フランスのファッション【レディース編】

フランス語でファッションのことをモード=Mode、レディースをファム=Femmeと言います。日本では、ハイクラスなセンスの良いファッションの意味をモード系なんていう言い方をしたりしますね。

今回のブログでは、フランスのレディースファッション、現地のモードの世界について、また、好き勝手にアレコレと書いてみたいと思います。

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フランスのファッションは、パリコレ?

サトミーナ
こんにちは!パリのコーディネーター・サトミーナです。(@SatominaS)

パリコレという言葉は、皆さんも耳にしたことがあると思います。一般的に、このパリコレのイメージは、高級ハイブランドの新作の洋服をモデルが着て、ファッションショーをすること。ランナウェイを歩くことを思い浮かべると思います。

そして、モデルの大舞台、パリコレのモデルとなればに、一躍、羨望の眼差しを浴びて、トップモデルの仲間入りと認識されることは、パリコレモデルに挑戦する!という日本のテレビ番組でも放映されたので、広く知れ渡りましたね。

では、フランスのレディースファッション、パリコレを現地からもう少し、詳しく噛み砕いて説明して行きたいと思います。

まず、こちらフランスではパリコレ(パリコレクション)とは呼ばず、「ファッションウィーク=Fashion Week」と呼ばれ、メゾンブランドが次のシーズンの新作コレクションをショー形式で発表したり、ファッションブランドの規模は様々ですが、この期間にバイヤーが展示会でオーダーをします。

単純に、皆さんがイメージするパリコレ=ファッションショーは、フランス語だと、デフィレ=Défiléと言います。

パリのファッションウィークは、フランスでも、もちろん関係者のみ、特にデフィレでのフロントロウ(ショーの最前列をフロントロウと言います)には、スターや有名ジャーナリスト、セレブ、ブロガーといった選ばれたプレス関係者のみが招待されます。

映画「プラダを着た悪魔」で、メリル・ストリープが演じた有名ファッション誌の鬼編集長のモデルとされるファッション界を君臨する大物、アメリカ版ヴォーグのカリスマ編集長、アナ・ウインターを初め、ファッション界を君臨する名だたる面々が揃う、世界最高峰のファッションウィークなのです。

パリのファッションウィークはファッションの祭典でもあり、ファッション関係者以外の一般のフランスの人たちの意識レベルもとても高く、ミーハーでなくても、自分が招待される側でなくても、普通に彼らの日常の会話の中で「ファッションウィークが始まったね」などと話題にしています。

確かに、私が住んでいるフランス、パリのマレ地区は、流行最先端エリアと言われ、ファッション関係のアトリエも多いので、展示会場やショウ会場が密集しているから、「普通なんだよ!」と言われそうですが。

フランスのテレビでは、ゴールデンのニュース番組では、どのチャンネルも、ファッションウィーク期間は、レディースもメンズも、毎日、必ずデフィレの様子など、ファッションウィークに関する何かしらのトピックスを放映していますし、有名デザイナーなどもよく、ニュース番組に出演しています。

それだけ、ファッションというものがフランスの国の文化として、受け入れられているというこであって、失礼ながら、日本でのファッションに対しての認識度とは、まるで違います。どれだけの日本の人が、東コレ(東京コレクション)を知っているのかをみれが、明らかですね。

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別に、普段の生活の中で、レディースのファッションウィークだとか、誰々のショー(デフィレ)とか、知らなくてもどーでもいいのかもしれませんが、そこが重要なポイントではなく、フランスという国が、「ただの洋服だろう、、、」とも言えるファッションを国民が誇りを持ってフランスの文化として認知していること、それが、私は素晴らしいと思っています。

フランスのレディースのファッションウィークを見る

このファッションウィークは、世界の都市それぞれで開催されます。バイヤーやプレスは、すべてを訪れるため、またモデルもランナウェイを歩くので、各都市ごとのファッションウィークの開催期間は、重ならなず、一つの都市が終わると、次の都市で開催されるようなスケジュールになっています。

中でも年2回開催される、最も規模が大きいレディースのプレタポルテのファッションウィークは、ニューヨークからスタートし、ロンドン、ミラノ、最後がパリの4大都市です。

また、ファッションには、シーズンがあります。業界にいると、季節感がズレるというか、、カレンダー的にも先へ、先へと進行し製作され、そして発表されるので、月日の流れが、現実と違い、なんだか、わからなくなってしまうくらいの前倒し感があります。

まず、レディースもメンズも各ブランドは、春夏をSS(SpringとSummer)と、秋冬をAW(AutumnとWinter)もしくは、FW(FallとWinter)と2つのシーズンに分けています。

レディースは、プレタ(プレタポルテ=Prêt à porter =既製服)とオートクチュール(Haute couture=仕立て服)があって、フランス・パリでのファッションショーの開催される時期、ファッションウィークの年間のスケジュールは下記の通りで、こんな感じになっています。

  • 1月中旬〜下旬   パリオートクチュール(SS) 4〜5日間 (ファッションショー)
    レディース プレタ プレコレクション(AW)約5日間(メンズファッションウィーク同時期)
  • 2月末〜3月初旬   パリ レディース プレタ ファッションウィーク(AW)
    ファッションショウ 約8日間
    商談受注展示会(トレイドショウ)約6日間
  • 6月下旬〜から7月上旬 パリオートクチュール(AW) 4〜5日間 (ファッションショー)
    レディース プレタ プレコレクション(SS)約4日間(メンズファッションウィーク同時期)
  • 9月末〜10月初旬   パリ レディース プレタ ファッションウィーク(AW)
    ファッションショウ 約8日間
    商談受注展示会(トレイドショウ)約6日間

日程の例を挙げると、今年の2020年2月末〜3月の初めのコレクションでは、2020〜2021年の秋冬の新作が発表されることなり、これから春が来ると言うのに、夏を飛び越して秋冬というわけです。

パパリのオートクチュール組合が承認された会員でなければ、オートクチュールという名は使えず、会員として認められるのは、とても難しいとされています。日本のデザイナーでは、森英恵さんが正式メンバーでした。

プレタポルテにも組合が存在します。ブランドが組合に承認され、加盟され、組合の公式スケジュールに載っていることが、所謂、「パリ・コレに参加した」ということになります。

パリでファッション・ショーを行なったとしても、この組合のメンバーとして、公式サイトの日程リストにブランド名が掲載されていないのであれば、それは、「パリ・コレに参加した」とは言えないのです。

そのことが、日本では、あまり知られておらず、何でもパリコレ!パリコレ!って、おかしいなぁ〜、ちょっと変!って思います。

また、プレタのプレコレクション=Pre-Collectionは、preという英語の「あらかじめ、…以前の」の意味で、メインコレクションの発表前に、先行立ち上がり、納期の早いアイテムなどの発表と受注商談をすることです。

最近は、ファッションビジネスの不況もあってか、どのブランドもこのプレを重要視する傾向があって、ただ単に差し込むだけのようなコレクションから、早く商品をUP&納品できることから、長い期間販売することができるので、プレをするブランドが多いのです。

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これらいずれものファッションウィークは、業界の関係者のためのものですが、これ以外にもフランス・パリは、ファッションの首都、多くのメゾンの本家もあるので、各ハイブランドや人気のファッションブランドのイヴェントがひっきりなしに開催されています。

デパートなどでのリアルクローズのフロアショー、また、装飾服飾関係の美術館やギャラリーでは、ファッションブランドの歴史や貴重な逸品が常設や企画で展示され、一般公開されています。

フランス・パリのファッション展示会(レディース)

上記でリスティングしたフランス・パリのファッションウィーク期間は、ショーだけでなく、バイヤーがオーダーや商談を目的として各ショウルームや展示会場を回りますが、この辺りをもう少し説明しますと、、、、

ショーで見せるだけの新しいコレクションだけでなく、所謂新作のサンプルを実際に、各ショップや百貨店などのバイヤーに見せてオーダーしてもらうわけですが、どの都市のファッションウィークでも見本市のような集合体での展示会がいくつかあります。

たくさんのブースに分かれていて、それぞれのブランドがそのブース内で出展しているとい形式です。フランス・パリにも、そうした集合体の展示会が複数あり、それぞれ名称があるので、ここでいくつか挙げてみますね。

  • トラノイ=TRANOÏ
  • フーズ ネックスト=WHOS’ NEXT
  • ウーマン=WOMAN
  • プレミエール クラス=PREMIÈRE CLASSE
  • ヴェンドーム ラグジェアリー=VENDÔME LUXURY など。

こうした集合体の展示会以外に、ブランドが単独で展示会を開いたり、また、幾つかのファッションブランドの営業業務を委託しているエージェントというのがあるのですが、そのエージェントが取り扱っている複数のブランドを纏めてショウルームを開催しています。

ココで言うショウルームも、エージェントも日本で使う意味とは少し違います。日本だと、ショウルームと言えば、車などが、常設されたスペースで一般公開されていたり、ファッション業界だとプレスルーム的な役割のように使われますが、

ファッションウィークにおけるショウルームとは、単独、もしくは、エージェントがバイヤーに来てもらって受注を取る展示会のことであって、必ずしも自社の常設スペースということではありません。むしろ、ファッションウィークの期間だけ、ギャラリーや多目的スペースをレンタルしています。

これで、ショウルームが単独の展示会場の意味であるということ、また、エージェントは、日本で言う代理人という意味合いでもないことがわかるかと思います。それから、レディースもメンズも、トラノイなどの集合的な展示会に出展する利点もあります。

傾向としては、日本からのパリファッションウィークに初出展の場合だと、トラノイなどの集合体形式(これも出展できるか審査があります)の展示会に1〜4度位のスタンスで参加して、単独ショウルームでに切り替えるか、最初からエージェントと思われるところと委託契約をしてショウルームで、、、、となります。

知名度のあるブランドやビックメゾンは、当然、単独です。5☆のホテル内にショウルームをレンタル+開設したりします。ショウルームの方が、落ち着いてバイヤーさんもオーダーできるのがいいのですが、いかんせん、ファッションウィークという限られた期間です。

ファッションウィークで、ファッションショーやショウルーム、展示会の会場場所は、関係者達が行き易いように集中しています。ファッションショーに限っては、シャネルのように、シャンゼリゼのグランパレやブランドによっては、モンマルトルや17区の学校という少し離れた立地のペースで行われる事もあります。

パリ市庁舎や区役所、学校などにショーの会場を借りるブランドも多いです。こうした公共の場所もすべて歴史的建造物であり、その中の豪華絢爛なインテリア内装の広い迎賓室や図書室などでファッションショーが行われたりするのです。

パリ全体にある20区全部の行政区の広さは、山手線の内側全面積程しかありません。その中心部に、ファッションブランドのショウルームや展示会場に集中するわけです。

ピカソ美術館などがある北マレの3区は、プライベートギャラリーや、昔の小さな工場を改造したレンタルスペースが密集して、レディースもメンズもファッションウィークの間は、それらは、すべてと言って良い程、ファッション関係の展示会、ショウルームになります。

トラノイの展示会などは、会場が複数あるので、ファッションウィーク用のミニバスが会場を循環していて、バイヤーやプレス関係者は、それに乗車して他のトラノイの展示会場に移動しています。

ファッション一色に染まるこうした街の光景の中に、普段と変わらない生活があるのです。常にファッションというものが身近に感じる環境なのは、パリでもマレ地区など限られたエリアだけと言う方もいるかもしれませんが、フランスの人たちのファッションウィークへの意識の高さは、東京とは、全く違いますからね。

タクシードライバーのオジさんでも、シャネルのショーのことを話してますからね。こちらでは。幼稚園や学校の先生もファッションウィークやシャネルのショーなどを普通に知ってます。

フランスのレディースファッションブランド:デヴァステ

ファッションブランド:デヴァステの特徴

2008年3月から、組合のFédération de la Haute Couture et de la Mode(オートクチュールとモード連盟)のメンバーとして、パリ・プレタポルテ・ファッションウィークの公式スケジュールにリストされ、パリコレを続けてきた「デヴァステ=Dévastée」というフランスのレディースのファッションブランドがあります。

「デヴァステ」とは、公私ともに長い付き合いの間柄で、今でも私のワードローブの殆どが、「デヴァステ」です。

「デヴァステ」のレディースファッションは、ブラック&ホワイトのモノトーンカラーが特徴で、シンプルなアイテムに墓地や墓石などにスマイルフェイスを加えた遊び心いっぱいグラッフィックモチーフで落とし込んだりした、とても創造性の高いブランドです。

素材にもこだわっていて、シックでガーリーで、どこかボーイッシュなシルエットに仕上がっていています。デザイナーのお気に入りモチーフのTシャツを初め、コートやジャケット、カットソー、パンツ、スカートなどのレディースアイテムを展開しています。

また、レディースファッションだけでなく、過去にはメンズも発表しています。「デヴァステ」のデザイナーの想いをカタチにしていくデザイン創作は、洋服からスカーフやアクセサリー、ポーチ、グラス、インテリアなどの小物や雑貨に広がり、それらのGODDSも人気を集めています。

フランスのレディースファッションブランドの「デヴァステ」には、コアなファンが多くいます。ブランドの独自の世界感が受け入れられているのでしょうね。「デヴァステ」の創り出すレディースファッションには、キャラクターの強いデザインをモチーフにしたパターンが多く使われていますが、子供ぽっい雰囲気はありません。

むしろ大人の女性に人気があります。特に、日本で有名人や女優などに、ブランドのアンバサダーはいませんが、多くの日本の芸能人の方にも「デヴァステ」のファンがいて、普段着スタイルなどで着られているのをメディアで良く見かけます。

日本では、現在、全国のセレクトショップのVIA BUS STOPをメインに、IÉNA (Baycrew’s)Jasmin Speaksなどのセレクトショップやオンラインで買うことが出来ます。

フランスファッションブランドのデヴァステの由来

「デヴァステ」は、南フランス出身のフランス人、1982年生まれのオフェリー・クレール(Ophélie Klere)と1981年生まれのフランソワ・アラリー(François Alary)のDUOデザイナーによるブランドです。

彼ら2人は、オクシタニー地域圏にあるロト県のカオール市の高校の同級生で、高校卒業後ともに、パリのエスモードでファッションやデザインを学びました。

ファッツションウークで、彼らのバイオグラフィ−を説明したところ、日本のバイヤーさんから「まるで、小さな恋の物語のチッチとサリーみないね!」と言われたことがあります。まさにその通りでフランソワは背が高いが、オフェリーはフランス人女性の平均身長以上だけど。(笑)

ただ、確かに、十代のピュアな恋愛からスタートし、共にデュオデザイナーとしてブランドを作り上げ、継続しているということは、とても感慨深いですね。間近で見てきている私としては、バイヤーさんのひと言に同感しちゃいます。

彼らの地元、フランスの南にあるロト県やアヴェロン県(この2つの県のある一帯をケルシー地方と言います)には、何度か訪れていて、私がフランスでもっとも好きな田舎です。このブログでも、何度もこの地方のこと取り上げています。

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「デヴァステ=Dévastée」とはフランス語で、「荒廃した、圧倒する、損なわれた」という意味です。彼らの育ったケルシー地方には、自然の美しさがそのまま残っています。

有名なサンティアゴ巡礼のルートでもある世界遺産のロカマドゥールやフランス人が選ぶフランスで一番美しい村に選ばれたサン・シルク・ラポピーがあります。

また、この地方には、そうした観光名所とは別に、地図上でも見逃してしまいそうな小さな集落や部落が点在しています。そしてそこには、廃屋となった小さなお城の跡や、ドルメン=Dolmen(巨石を組んで作った先史時代の境墓)が、まばらに存在しています。

そうしたオブジェが、まるで彼らの家の庭先にあるような感覚で存在し、自然に視界に入ってくるのです。そして、そこから彼らのクリエイティブなインスピレーションが生まれるのです。だから「デヴァステ」レディースファッションアイテムには、そうしたキャラクターの柄が多いのです。

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2024.04.08

何度か、老廃したフランスの古城やお屋敷の残痕を、彼らといっしょに探検したことがあります。荒れ果てたその廃屋の中に、本物の美しさや真実を見ることがでるという楽しい体験をしたことがあります。

まさしくそれが「デヴァステ」のレディースファッションのイメージそのもので、しっかりとした価値観や人生観を持った、経験によって物事の本質を見極めることが出来る芯の強い女性像なのです。

彼らの地元、何もない小さな村、リーモーニュ・アン・ケルシー。その何もないところが、チャーム(魅力)なのです。パリからTGVで簡単に行くことができないので、アクセスが悪い印象がありますが、今、フランスには、カープーリングのBlaBlaCarもあるので、行き易くなりました。

オクシタニー地域圏は、とても広いく、彼らの地元より南には、トゥルーズやカルカソンヌ、東には、モンペリエ、ペルピニオンなどの都市があります。

フランスにあるアニメの聖地を探してみました!

2024.04.07

「デヴァステ」のレーベル誕生は、南フランスのイエール市で開催される、イエール国際モードフェスティバルの2004年に参加し受賞したことから始まりました。

では、次に、このイエールで開催されるフェスティバルについてお話ししたいと思います。

南フランスから生まれる新しいファッション

若き日の「デヴァステ」のデザイナー2人が参加したファッションのコンテストが、イエール国際フェスティバル(正式名は、International Festival of Fashion, Photography and Fashion Accessories in Hyères)です。

南フランスのコート・ダズールと言う名の発祥の地、地中海沿いのマルセイユとニースの中間に位置するイエール=Hyères 市で、毎年、春に開催される、若手デザイナーや写真家の登竜門とされるコンペティションとして有名なイベントです。

最近では、日本でもファッションやアートの業界関係者や学生に注目されているフェスティバルです。世界中から集まる若き才能あふれるファッションデザイナーによるショーが行われグランプリを競います。

レディースのファッション部門では、2014年に日本人のデザイナーの松重健太さんがグランプリを受賞しています。

このイベントの会場の「ヴィラ・ノアイユ=Villa Noailles」も、また、とても興味深いのです。夫であるフランスの名門貴族のノアイユ子爵シャルルとベルギー裕福な銀行家の娘である妻のマリーロールの二人によって、1920年代にモダニズム建築の先駆けとして、イエール市の旧市街地を見下ろす高台に建てられました。

モダニズムの建築の代表として良く知られるのが、当時パリ郊外にル・コルビジェが建てたサヴォア邸が有名です。実際に、当時、ノアイユ子爵夫妻も、ル・コルビジェにイエールの邸宅の建築設計デザインの件でコンタクトを取っていたようなのですが、気性が合わず依頼をしなかったようです。

機能主義、合理主義の建築とされる1920年代のモダニズム建築様式のこの建物は、歴史的建造物に指定されています。設計デザイン、内装は、やはり必見の価値有りです。

ちなみに、最終的に邸宅の建築設計を担当したのは、ル・コルビジェと同世代の建築家ロベール・マレ・ステヴァン氏です。彼は、建築以外にも映画界でも活躍したり、作家でもありました。

パリの16区の静かな佇まいの高級住宅地には、ル・コルビジェの最後アトリエや彼の設計した建築物や、マレ・ステヴァンの建築物があるマレ・ステヴァン通りがあります。一部が一般公開されていますので、パリに来たら、建築建造物やインテリア内装に興味があれば、是非、見学して下さいね!

また、このノアイユ子爵夫妻邸の1925年にゲヴレキアン氏の設計で建てられた立体派の庭と呼ばれる庭園は、船の先端に当たる船首に向かって三角のカタチに似ています。この庭園の地中海の植物は、ノアイユ子爵自身の手によって植えられものだそうです。

芸術家をサポートすることをライフワークとしてきたオーナーのノアイユ夫妻の邸宅です。夫妻がサポートしてきたアーティスト達は、ダリ、ジャン・コクトー、マンレイなどの錚々たる顔ぶれです。皆、このヴィラ・ノアイユでヴァカンスを過ごしながら制作活動をしたと言われています。

フランスの交通手段【旅行におすすめアプリ厳選】

2024.04.08

イヴェント開催期間中は、地中海沿岸のイエールに、世界中からおしゃれな人たちが集まって街全体が華やかなお祭りの雰囲気に包まれます。

GWに、フランスの南仏を訪れる予定であれば、パリコレとはまたひと味違った、ファッションピープルで賑わう開放感溢れるイエールの街で、新鋭デザイナーによるフランスのファッションイヴェントを見てみるのもおススメです。

まとめ

今回のブログでは、フランスのレディースファッション、日本で一般的に言われるパリコレについて、現地のリアルな状況や真意について私流に書いてみました。

ファッションと言うと、やはり女性のもでレディースの方が幅があり、自分も着れるので楽しいのですが、メンズのお洒落も面白いです。

「デヴァステ」は、レディースのファッションブランドですが、ユニセックスで着れるアイテムもあります。これからも「デヴァステ」は、ファッションだけに限らず、新しいクリエーションを展開して進んでいくと思うので、ファンならずとも、注目してもらえたら嬉しいです。

最後に、若い頃は、ミラノやロンドンに住んで、ファッションの仕事をさせていただいてきましたが、パリのファッションはつまらないとか、ハイブランドしかないとか、レディースのコレクションは、NYの方が良いと言われようが、、、。

ひとまずそういうことは、どーでも良くて、やはり、フランス、パリ、ファッションの文化と芸術とその歴史が、その価値を失うことは決してないと思っています。これからもこれだけは、FOREVERです。

最後に、こちらが、今回のブログで「デヴァステ」の出身地として紹介している南フランスのカオール=Cahorsとリモーニュ アン ケルシー=Limogne en Quercy、また、コートダズールのイエール=Hyeresの位置関係がわかるGoogle mapです。