レジャー大好きの国フランス。スポーツもとっても盛んで、アウトドア系のアクティビティ愛好家も多いです。
では、フランスのアウトドアのブランドってどこ?ってなると、意外と知らなかったりするもの。
今回は、私が現地フランスで見たり買ったりしているアウトドアのブランドについて勝手な感想ブログを書いてみました。
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何と言ってもフランス発祥の超高級アウトドアブランドはコレです!
今では、人気とクオリティーの高さ世界一のブランド「Moncler」モンクレール。アウトドアのブランドというより高級ダウンアウターのブランドだと思ちゃいますよね。
まず、余談なりますが、フランス語をカタカナで表記するとき、最後の語尾に「ル」と書いてあっても、日本語の発音の「ル」をそのまま発音をしてもフランスでは??(通じません)になります。
Monclerの発音の音としては、「モンクレー」の方がフランス語っぽいです。冷凍食品のPicard(ピカール)とかもそうですね。ルを発音しないピカーっていう音の方がフランス語らしいです。
さて、そのモンクレール、私のお気に入りのブランドのひとつです。もちろんパリで買います。日本円のレート状況にもよりますが、プロパー価格は、日本よりは安いと思います。
私は、フランス居住者なので免税の恩恵は受けられませんが、日本からのツーリストならdetax(デタックス)の免税もできるので、グッとお買い得感あるはずです。(フランスは、現在、消費税が20%で、EU以外の旅行者なら11〜13%の消費税払い戻し=免税が受けられます。)
パリ郊外のアウトレットモールのラ・ヴァレ・ヴィレッジ(La Valle Village:Moncler)にモンクレールがあるので、そこまで足をのばして、気に入った商品を運良くショッピングできれは、免税も合わせてで、日本のプライスの最大70%OFFくらいになると思います。年2回のセールのシーズン(1月と6月)はさらに安くなります。
日本では、お隣の国で生産されたなんちゃってモンクレールのコピー品が多く流通しているので、その辺も少し怖いけど、パリなら本家本元のモンクレールの直営店で本物を購入できるし、本物の商品を選べる幅も広いです。
そして、ホントかウソかの噂レベルでは、日本に輸出れさたモンクレールのダウンとフランスのモンクレールのダウンの毛の量が違うとか。まぁ、日本の方が冬は温暖ですから、それはそうかなぁ、、と思います。ダウンベスト(モデル名:RAY)も日本の方が人気があるようです。フランスでは、断然、ダウジャケットの方が人気です。
クオリティーが良いのとデザインが全然古ぼけ古ぼけた感じにならないので、5年前に購入したモンクレールのダウンも、まだ着れますし、新作と間違わられたりもしているほどです。フランスでは、怖くてクリーニングに出せないので、自分でしっかりケアして、日本に帰国した時にクリーニングに出しています。
パリのフォーブル サントノーレ通りにあるフラッグショップ(Moncler:7 rue du Faubourg St. Honoré 75008)には、日本語の通じる店員さんもいるようですが、10年以上前のオープン時から、今でも入店に並んでいる列を見かけます(ほとんと日本人かアジア系)。
そんな時の店内は、まるでバーゲン会場のように混み合っているし、店員さんも忙しくて、ちょっと、雑な対応だったりします。フランスでは、お客様は神様的な感覚はないですからね。
きっと、早く買うなら買う、買わないなら買わないを決めてほしいのだと思います。試着してその場で即決しないでいると、その試着したサイズのダウンを狙っている、欲しがっている人が横にいる感じで構えてますからね。
フランスだからモンクレールのダウンの入荷が早いとか種類が多いとか言われても、もともと大量生産ができない製品なので、入荷数は少ないので、小さめの定番タイプの人気のモデルは入荷すると即売します。
モンクレールには、ブルー、ルージュという高感度なファッション性の高いコレクションから、おしゃれなアウトドアウエアのコレクション、グロノーブルなどがあります。
さて、少し調べてみると、モンクレールは、南フランス、グロノーブル郊外で、今から60年以上前に、登山家のための本格派アウトドアのブランドとして誕生したそうです。そして、今のモンクレールのダウンウエアの原型モデルは、当時の自社工場の従業員用に作った防寒着らしいのです。
アルプス山脈最高峰のモンブランはフランスにありますものね。スキーなどのウインタースポーツや登山やクライミングも盛んです。
私は、スキーはしませんが、フランスの子供は、みんなスキーをするので、グロノーブル近郊やシャモニーなどにはよく行きましたね。ただ、そこでモンクレールを着ている人を見た覚えはなかったような気がしますけど、、。
アルプス山脈があるフランスでは、今までに何度か冬季オリンピックが開催されています。1968年グロノーブルで開催された冬季オリンピックで、モンクレールがフランス選手の公式ユニフォームを担当したことで、モンクレールにトリコロールカラーのイメージが定着したと言われています。
ふーん。そうなのか、、と思いますが、私の知識の中でも、モンクレールの昔は、スキーウェアブランドのイメージでした。そして時代とともにブランドが衰退していったと思ったら、私がイタリアに住んでいた1990〜1995年頃、イタリアで再ブレイクし始めていたような記憶があります。あの頃、ミラノの冬は、モンクレール着ている人ばっかりでした。
当時のフランスのモンクレール社は倒産寸前の状態で、ちょうどイタリア資本が入り始めた頃だったようで、イタリアのブランドへの切り替わる期間みたいな感じだったようです。
その後、2003年に今のCEOでアートディレクターでもあるレモ・ルッフィーニ氏がフランスのモンクレール社を完全買収。ブランドのロゴやトリコロールなどの伝統とクオリティーはそのまま残しつつも、スポーツよりファッション性を重視した、今のようなおしゃれなダウンウェアブランドに生まれ変わらせました、そして世界規模で大成功となるわけです。
よく、フランスの街中でブランドの服を着て歩いている人やブランド物を持っている人はいない!見かけない!など言われたり、フランスでは、ブランドものを持つにはそれなりの地位やレベルになってからみたいな言い方をされますが、モンクレールに関しては、そんなようなことは、少なくともパリではないように思います。
息子も息子の友達たちも高校で、普通にモンクレールは着てましたし。まぁ、パリの子は、どちらかと言うとおしゃれさんの子達なのでしょうけど、、、。フランス人もモンクレールのデザイン、シルエットの良さは好きですから。
最後に、パリでモンクレールのレディースを見るなら、パリのデパート、ボン マルシェのMoncler le Bon Marche Womenのセレクションが私好みです。どちらかというとモード系です。ゆっくり見れるのと、新作のコレクション情報も聞けるし、ボンマルシェのポイントカードもあるしと、良いこと尽くし。もちろん、日本からのツーリストなら、デパートなので、免税手続きもOKです。
パリのメンズのモンクレールなら、マレのデパートBHVの裏手のアルシーヴ通りにある(11, Rue des Archives 75004)路面店がオススメです。
フランスの老舗アウトドアブランド
エーグル(AIGLE)ってどんなブランド?っていえば、フランス発の天然ゴム素材を使ったラバーブーツが有名ですね。ブランドの顔です。
日本で雨の日にレインブーツとしてエーグルのラバーブーツを履いている女性の姿をよく見かけます。グレイッシュな定番カラーの長靴にフランスらしいAIGLEのロゴはいつ見ても可愛いです。
日本の国土の1.5倍のフランスは、農業&酪農の国です。エーグルのブランドは、フランスのロワール地方(ロワール地方についてはこちらのブログに書いています)で160年前にファーマーのためにラバーブーツを開発したことから始まりました。もともとはアウトドアのブランドではなかったのわけです。
今でもフランスの農家の人たちにとって、農作業用のブーツとしてエーグルのラバーブーツは必要不可欠です。実際にロワール地方からフランス北部のブルターニュやノルマンディー地方の牧場や林檎園、穀物畑を訪れると、エーグルのラバーシューズを履いているファーマーばかりです。
ノルマンディー地方は、フランスでもっとも降雨量が多い地域です。冬場は寒く、雨でジメジメとしていますから、小さい子供達の通園や通学のスタイルもエーグルの長靴とレインウェアです。
日本では、雨の日に幼稚園児がレインコートに長靴を履いた格好で、ママに手を繋がれてい歩いているのを見かけますが、パリの小さな子供達は、雨の日だからと特別に長靴を履いたりしません。また、防水加工されたアウトドア系のブルゾンを普段使いで着ています。
パリの雨は一日中降るわけでもなく、フランス人は雨が降っても傘をささないようなところがあるので、子供たちも、カプーシュ(フード)を頭にかぶるくらいです。文化の違いですね。
子供同様に雨の日にパリジェンヌたちがレインブーツやエーグルのラバーブーツを履いている格好も見かけません。彼女たちにとって、あくまで長靴は、アウトドアのアクティビティかガーデニング用であって、タウンユースには履かない感覚なのです。
そんなファーマーズのための天然ゴムブーツのブランドだったエーグルも、おしゃれで透湿防水性に優れたダウンジャケットやパーカー、リュックなどの商品をラインアップしたアウトドアスタイルブランドに進化を遂げています。
ここ10年位、積極的に有名デザイナーや外国のアウトドアブランドとコラボ商品を展開しています。最近は、フランスのファッションデザイナーのイネス・ド・ラ・フラサンジュによるレイングッズのコラボレーションを発表しています。
フランスのデモ騒動を見ればわかるように、国が抱える労働問題は深刻で、工賃も法人税も高いフランスでは、製造業の工場閉鎖、海外移転が増えるばかりです。そんなフランスの経済状況の中で、エーグルのラバーブーツ工場は、昔のまま存続していることにある意味グッときてしまいます。
フランスの超有名ブランドの多くも、主力の商品をお隣のスペインや中国の工場で作ってますから、どうしてもその辺りは個人的に気になってしまうところなんです。
エーグルのラバーブーツだけは、これからも変わらずにフランスでその伝統的な製法と技術を守り続けてほしいですね。
フランスの激安大衆アウトドアブランドといえばこれ!
フランスで、いまやスポーツ&レジャーのメーカーとして知らない人はいない!と言っても過言でないほどの知名度があるデカトロン(DECATHLON)。
国内最大級の激安スポーツ洋品店のデカトロンは、郊外型大規模ショッピングモールに多くの大型店舗を出店しています。またパリ市内にも凱旋門の近くやマドレーヌなどに店舗があります。私も子供が小さかった頃は、本当によくお世話になっていました。
フランスは、9月に新年度を迎え、子供達のお習い事などがスタートします。体操着(学校指定はありません)を揃えたり、新しいスポーツの習い事用にウェアやグッズを揃えたりするので、その頃の週末ともなると、どこのデカトロンもセールのような大混雑になります。
フランスには日本のような中高校の野球部やサッカー部の運動部活動がありません。そうしたスポーツをするのならそれぞれのプライベートのクラブに申し込んで通うことになります。お習い事ですから子供がたくさんいる家庭だとコストもかかるので、パパやママは、何はともあれ、デカトロンへとなるわけです。
デカトロンは、いわゆる有名ブランドと言われる商品を販売していません。サッカー、柔道、バレエ、スイミング、サイクリング、スキー用品、ゴルフ、乗馬など子供から大人用まですべてのスポーツ関連商品のほとんどがデカトロンのオリジナルの製品だから値段が安いのです。
メガストアの店内は、取り扱いのアイテム数が多い上に、各コーナーに店員さんもいなかったりとで、商品の陳列はかなり大雑把。日本のようにキレイにたたんであったりラックに並べられていない、くちゃくちゃなところがあるので、サイズなどよく探さないと間違えてしまいそうになります。
デカトロンには、フィットネスやダンスなどのインドア系のウェアとスポーツグッズのブランドDomyod(ドミオス)をはじめとする幾つかのオリジナルのブランドがあります。そうしたデカトロンのオリジナルブランドの各商品には、ブランドごとのロゴマークが付いているのですぐわかります。
そしてデカトロンのアウトドア用品のオリジナルブランドが「Quechua」ケシュアです。ケシュアはデカトロンの主力ブランドで、フランスのアウトドアブランドとして一番の人気です。
1997年にフランスのモンブランで9人のチームが自宅アパートをデザイン事務所に変えて、ハイキングやキャンピングのアウトドア製品のデザインをスタートさせたことから「ケシュア」ブランドの歴史が始まりました。
そして翌年には、デカトロン社が彼らのデザインしたアウトドア製品を自社のオリジナルアウトドアブランド「ケシュア」として販売を開始しました。ブランドのネーミング「ケシュア」(Quechua)は、南米のアンデス山脈で話されているケチュア語族に由来しているそうです。
ブランド設立から 熱いパッションを持ち続けてケシュアのアウトドア製品をを作り続けるのデザインチームによって、大ヒット商品のキャンピングテント2secondsが誕生したのです。
ケシュアの代名詞とも言えるこの2 seconds のテントは、軽くてコンパクトでセッティングも簡単です。そして遮熱性と遮光性に優れたハイクオリティーで、デザインもカラーもポップでおしゃれです。
ブランドのイメージは別として、今から12年前、パリのホームレス達がサンマルタン運河沿いに大結集し、ケシュアの2secondsのテントを張って、数ヶ月間も不法占拠して社会問題となりました。本当にケシュアのテントだらけでした。今でも、時々、パリの橋の下やガード下の歩道でホームレスがボロボロのケシュアの2secondsで生活しているのを見かけます。
ケシュアのアウトドア商品は、リーズナブルでデイリーユーズできるモノが多く、小さい子供達の通学用のデイパク(フランスにはランドセルや中高指定の通学バックがないので)として、また、通学用のダウンジャケットとしても人気です。
日本では、デカトロンの製品は、オンラインで購入できます。また最近は、デカトロン第一号店が兵庫県西宮市にオープンしました。関西は完全に私にとってアウェイなので立地に関してよくわからないのですが、なんで西宮なんでしょうかねぇ??
これから日本国内にどんどん出店していくのかなぁ?と思いますが、日本には、既にもうアメリカのアウトドアブランドがたくさん進出して定着してますからね、、、。
フランスの企業が日本進出しても成功するとは限らない例を今までにいくつも見てきましたから。スーパーのcarrfourやコスメのセフォラなども日本から撤退してしました。
アウトドアのブランド「ケシュア」は魅了的ですが、他のデカトロンの商品の中には、フランスだから良しとするような安かろう悪かろうの商品もあるので、その辺りが個人的には、どうなるんだろうかと気になるところです。多分、そういうスポーツ雑貨はサイトを見るかぎり日本には入れていないみたいですが。
他にはどんなフランスのアウトドアブランドがあるの?
フランスのスポーツメーカー2大勢力は、先に述べたデカトロンと、もう1つのGO SPOT(ゴースポーツ)です。ゴースポーツは、フランスの大手スーパーCASINOのグループ企業で、デカトロンと同じように郊外型と都心型のショップを展開しています。
デカトロンと大きく違う特徴は、自社ブランドよりNIKEやadidasと言った有名スポーツブランドの製品をメインに販売していところです。アウトドアの商品としては、フランスのアウトドアブランドのエディエール(Edier)を取り扱っています。Courrirと言うシューズショップもゴー スポーツ系列になります。
フランスのアウトドアブランドとして他には、ケーウェイ(K-way)があります。フランス語読みではカーウェイになります。こちらは、カラフルでファッショなブルな防水加工したジャケットのレインウエアが有名です。
息子も中学生まではよく着てました。フランスは、雨が降ってもみんなあまり傘をささないので、子供にはフードが付いた可愛いK-wayのジャケットが便利なのです。
雨の日はもちろん、晴れた日にも、アウトドアでも着れるK-wayブランドのタウンジャケットはカラフルでファッショナブル。軽量でコンパクトに折りたためるので携帯しやすいのもいいですね。
最後に紹介するフランスのアウトドアのブランドは、SALOMONl(サロモン)。フランスはアスプス地方でサルモン一家がスキーのエッジを製造したことから始まったブランドです。
スキーやスノボーなどのウインタースポーツから、トレイシューズ、トレッキング、ハイキング、クライミングなどのマウンテンスポーツのブランドとして、日本を始め世界160カ国に輸出されています。
まとめ
知っている、買ったことがあるフランスのアウトドアブランドを独断と偏見でピックアップして、ブランドにまつわるアレコレ書いてみました。
実際、今のパリっ子達に人気なのは、インポートのアウトドアブランドです。The North Fath(ザ ノース フェース)や Canada Goose (カナダ グース)などを普段使いで着ています。日本の人にもお馴染みのアウトドアブランドですね。パリのデパート、ギャラリーラファイエットなどや路面店で購入できます。
アメリカのアウトドアブランド、パタゴニア(Patagonia)は、まだパリに直営店がないので、日本ほどメジャーではありません。オンラインかセレクトショップで購入するか、バカンスの旅行先(海外)で買ってくるような感じです。
また、ドイツ生まれのアウトドアブランドのジャックウルフスキン(Jack Wolfskin)などもタウンユースで着ている人を見かけます。また、デイリーにもアウトドアにも使えるアメリカのイーストパック(EASTPAK)のリュックは、フランスの学生の通学バックの定番です。
フランスの人たちは、ファッションに関して、他人の目を気にしません。自分の好きなスタイルで、自分が良ければそれで良いのです。ですから、自分が寒いと感じれば、夏でもアウトドアブランドのダウンを着ていたりします。
ハイキングや登山などアウトドアなアクティビティを始める時は、どうしても格好から入るというか、フルアイテム揃えてからみたいな感覚ってありますよね?適当な格好やなんでもいいや!みたいだと気分も上がらなというか、、、。
でも、フランスの人たちは、自分は自分というところがあるので、頭からつま先までアウトドアウェアでハイキングに行かなきゃいけないみたいなこだわりはありません。本格的なその道のプロ、例えばアルピニストたちなら別でしょうけど、、。
バカンスが多いフランスの人たちは、気軽にアウトドアに出かけたりレジャーを体験しています。そんな時に必要最低限の実用的なアウトドアグッズだけをデカトロンのケシュアで安く買うのです。ウェアや装備をすべて揃えることもないです。
思い思いのコーディネートでアウトドアに出かける彼らのセンス。そこがまたそれで、個性的でおしゃれだったりするのです。実のところ、私は、かなりのインドア派です。ジムやスタジオ系の室内で体を動かす方が好きです。日焼けの心配もないですからね。
それでもフランスにいれば、フランス人の友達に誘われてハイキングや日帰りの山登りにも出かけたりします。だからと言って、誰も私の周りでバッチリ山ガールコーデしてくる人はいないです。(笑)