フランスファッション・冬の旅支度編【現地ルポ】

寒くて暗いイメージのフランスの冬ですが、アートやファッションが楽しい冬のフランスには魅力がいっぱいです。

今回は、冬のフランス旅行で何を着ればいいの?と迷っている人や、フランスの冬のファッションってどんな感じ?を知りたい人にお届けするブログです。現地の治安や安全面が心配な人も要チェックです。

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フランスの冬のはどれくらい寒いの?

サトミーナ
こんにちは!パリのコーディネーター・サトミーナです。(@SatominaS)

さて、今回の本題、フランスの冬のファッションに入る前に、フランスの冬の気候について 少し触れておきたいと思います。

海外領土とコルシカ島を除いたフランス本土は、日本の1.5倍の面積があり、地図を見れはわかる通り、本土は、六角形の形をしています。このことからフランス本土は、l’Hexagone=レグザゴン=六角形と呼ばれることもあります。

広い国土を持つフランスの気候は、海洋性、大陸性、山岳性、地中海性の4つに分類され、西部と東部、また、北部と南部ではそれぞれの気候の特質が違います。

地中海性気候の冬でも暖かく、雨も少ないフランス南部のコートダジュール地方以外のフランスの大部分は、海洋性と大陸性気候の影響を受けいるので、冬は、どんよりとした曇り空の寒い日が多く、雨もよく降ります。

フランスの中央部を流れるロワール川より北に位置するパリやノルマンディー地方は、冬に雪が降る事はめったにありません。また、スペインとフランスの国境にあるピレネー山脈やアルプス地方は、冬の雪景色が美しい山岳地帯になります。

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日本の北海道と同じ位の緯度にあるフランスですが、冬の気候は、南フランスの地中海沿岸地帯と山岳部を除いた地域以外、全体的に、北海道より暖かく、東京の気温よりやや低いくらいで、驚くほど寒いということはありません。

また、フランスは日本と同じように四季があります。パリや北の地方は秋の訪れも早く、10月の終わりに、時計の針を1時間遅らせて冬時間になると、日照時間が短くなり一気に冬模様になります。

以前のブログで、「パリの10月と11月の天気と服装の関係」を書いていますので、良かったら参考にして下さい。

広い国土をもつフランスの冬は、各地方の天気予報の気温より、寒さを覚える要因は、それぞれの地域の気候の特色によって感じる体感温度によります。

冬のパリのファッションは特別?他の都市とは違う?

フランスの空の玄関口でもあるパリ。パリに入らず、フランスの地方に行かれるフランス通でない限り、多くの日本人のフランス旅行は、まず、パリからスタートします。

では、誰もが知るパリコレ開催地のファッションの首都の街中のパリジェンヌやパリマダムの冬のファッションを見てみましょう。

普段の冬のパリで、流行最先端のトレンドファッションをバッチリ決めた人や全身ハイブランドコーデをしている人はいません。

ファッションでは、秋から冬の境目も曖昧で、秋になるとコートの出番です。また、インナーの着こなし術も増え、オシャレの楽しい季節が始まります。

街中を行き交うパリの人達のファッションの季節感を見ていると、自分が寒いと感じているからと夏でもダウンコートを着ている人を見かけます。ある意味で、他人を気にしないという点は、暮らしやすいです。

冬のアウターは、ショートコートやダウンジャケットより、膝丈までの長さがダウンやウールのコートを着ている人がほとんどです。やはり、防寒のためにヒップが隠れる長さはマストです。

インナーのコーデは、寒くてもタートルネックのウール系のセーターより、デコルテが見えるトップスのVやラウンドネックのアイテムが人気で、コートのネックには、マフラーやストールの巻物をしています。

ウール系のコートならロングのオーバーコートが人気で、ボトムは、若い子に圧倒的に多いのが、大きめなコート+スリムなパンツやデニム+スニーカーのスタイルです。

そして、未だに、流行しているのが、このコーデに合わせるが白のスニーカーで、若いボボッ子(BOBO)の定番スタイルです。ボボ=BOBOについては、こちらのブログで説明しています。

また、ボトムにスカートを履く場合は、タイツ+ロングかミディアムブーツを合わせています。

フランスのラグジェリーなシューズブランド、クリスチャン・ルブタンなどのヒール靴は、フランス人にも人気ですが、ヒールでは、石畳や舗装の悪い道路、メトロでは歩けないので、街中で履いている人はいません。ヒールを履いて移動なら車かタクシー、Uberの利用になります。

パリのファッションの色と言ったら、黒です。とにかく、みんな、なんと言ってもブラックカラーが大好きで、パリジェンヌの冬のコートやダウンは、黒ずくめになります。

これが、温暖な南仏の地中海沿岸の都市、ニースやカンヌになると、冬でもオレンジなど明るく綺麗な色が好まれます。

パリジェンヌのヘアと肌の色によく映えるシックな黒を中心としたファッションコーデに、ヴィンテージアイテムを加えたりします。

カラートンも上手に変化をつけて、全身黒ずくめでも重くならない、さりげないファッションセンスは、さすがで良いお手本になります。

バックは、開口部がファスナーなどでしっかり閉まる大降りなワンショルダーバックを防犯のために、自然に抱え込むようして持ち歩いています。(皆さんもフランスでのバックの持ち方には、気を引きして下さいね。)

また、若いパリジェンヌには、自分のカラダの前にバックの部分がくるような斜めがけの小振りのショルダーバックが人気です。

防犯対策も特別な事ではなく、自然に身を守る習慣が出来ているということであって、ガチガチの防犯アイテム付きのバックなどがワードローブ加わる事はなく、ヴィンテージやブランドのバックを上手に合わせています。

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2024.10.17
 

また、マダムやシニア世代の冬のファッションは、グレーヘアにエイジレスでさりげないのにお洒度が高いカジュアルスタイルが人気です。黒に抜群に上手な色合わせのコーデは、エレガントなニュアンスがプラスされています。

また、フランスでは、こうしたマダムが、普通に何の躊躇いもなく、若いパリジェン御用達のファーストファッションブランドのZARAやH&M、Maje、COSなどのアイテムを着こなしています。

余談ですが、黒ファッションは、パリの街並の色によくマッチしていると思いますが、冬の黒アウターファッションは、汚いパリの街には、良いのでは?と思っています。

メトロの駅など、浮浪者が座っていたり寝ていたりします。メトロの車内もホームレスが乗って来て、シートに座ってくることがあります。駅のベンチや車内の座席は、誰が座っていたかわからないのです。

フランスには、日常的にシラミ感染者がいます。公共の乗り物ですぐにシートに座ってしまうと、黴菌だらけですから、要らぬお土産をもらってしまいます。服が汚れるということもあるので、汚れが目立たない、黒のアウターファッションがいいのかもしれませんね。(笑)

では、冬のフランスで何を着ればいいの?

これは、フランスの冬の気候が微妙に異なるので、旅行先の場所によって、ワードローブも若干違ってきます。

まず、日本の小綺麗なファッションは、フランスで変に目立ちます。日本にいると、普通の格好でも、フランス人からすると、日本人女性の装いは、とても小綺麗に見えるものなのです。

一目で日本人観光客とわかりますので、自分の格好や服装に気をつけて、スリなどの犯罪に巻き込まれないようにする事が大事です。ブランド物を付けたり、持って歩くのも控えた方がいいです。

日本の常識で考えるようなお洒落なファッションは、ひとまず、必要ないと考えて下さいね。

冬に、パリや南部の地中海沿岸以外の地方に行くなら、防寒対策にもなる腰まで隠れるダウンコートや防水加工のアウトドア系のアウターがおススメです。

最近は、タウンユースでも、十分にお洒落なアウトドア系のハイブランドのコートやジャケットがあるので、野暮ったくならないコーデも出来ますね。

フランス旅行のために、ユニクロで軽くて防寒になるアウターやヒートテックを買って、着込んでくる人も多いですね。機能性も十分なユニクロのアイテムは冬のフランスで役に立ちますね。

世界遺産で有名な観光地のモン・サンミッシェルがあるノルマンディーや北西部のブルターニュ地方は、冬は風がとても強く、雨も多いので、フード付きのアウターだと便利です。

フランスは、室内暖房がガンガン効いているので、建物内に入ると、すぐに暑くて汗をかいてしまうので、温度調節が簡単にできるような、脱いだり着たりが楽なコートやダウンがおススメです。

ボトムはパンツで、脚はタイツが良いです。防寒だけでなく動きやすいということもあります。スカート+タイツ+ブーツのコーデもギリギリありですが、おススメできません。ミニスカートは、やめた方がいいです。

冬の山岳地帯へスキーなどのウインタースポーツを楽しみに行くなら、もちろん、それなりのアウトドアファッションコーデになりますね。フランスのウインタースポーツグッズで、必要なものがあれば、現地フランスのスポーツ用品のメガストア、デカトロン=DECATHRONなどで調達してしまうのもいいかもしれません。

フランスのアウトドアブランドって、どんなのがあるの?

2024.10.17

フランス旅行に、当然、ヒールの靴は、当然NGです。フラットなシューズが良いですが、レペットのバレリーナシューズのように靴底が薄すぎる靴はヤメた方がいいです。

石畳や道路の舗装状態が悪いところを歩くので疲れますし、冬は、何より底冷えがひどいです。スニーカーか歩きやすいブーツがおススメです。

高級レストランなど、夜のお出かけでドレスコードが必要な場所に行く予定なら、それなりのコーデ服も用意してきた方がいいですが、あくまで、コンパクトに!そして、そうした装いでのお出かけは、タクシーかUberを使ってくださいね。

フランスで活躍する冬のファッション小物やNGグッズは?

フランスの人たちの冬の格好で注目すべき点は、防寒目的としてだけでなく、小粋なアクセントとしてマフラーやストールをコーデしているところです。

ただぐちゃぐちゃにマフラーを首に巻いているだけなのに、色使いやトータルバランスが抜群に上手です。男性陣もストールやマフラーをいい感じに使いこなしています。

首回りを温めること、また、マフラーやストールは脱ぎやすいですから、冬のフランスではマストアイテムです。

日本からフランスに首回りのものを巻いてきてしまっても(笑)いいのですが、現地で買ってしまうのも楽しいです。

スーパーのモノプリ=Monoprixなどのストールやマフラーのコレクションはフランスのエスプリが感じられ、種類も充実しているし(よく、有名デザイナーとコラボもしています)、プチプラなので、ウインドショッピングの途中でGETしてしまうの楽しいです。

手袋もモノプリ=Monoprixで調達できます。意外に女の子の子供服コーナー(Monoprix &Teens )のマフラーや手袋の小物も可愛いくて大人使いもできるモノが豊富なので、チェックして見るのもいいかも!です。

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また、冬のフランスのファッションアイテムで欠かせないのが、帽子類で、冬の定番は、ニット帽=ボネ(bonnet)です。最近は、ベレー帽よりボネが主流です。被ったり脱いだりも簡単で、携帯にも便利です。

ボネ(ニット帽)も冬なら、現地で調達し易いので、お手頃価格のモノをモノプリとかで買って使うのもベターです。

冬のパリで、めずらしく雪が降った日や、一段と冷え込む極寒日でも、耳当て(イヤーマフラー)している人はあまりいません。ボネで耳までしっかり被ってしまえばいいだけですから。

それから、日本から持ってきた方が良いグッズとしては、携帯用ホッカイロがあります。ホッカイロは、身体に貼るタイプではなく、靴の中に入れるタイプがおススメです。

スニーカーやブーツでも底冷えしますから、靴の中敷1枚でも、防寒対策になるので、ホッカイロの中敷タイプだと尚ベターだからです。

雨が多い冬のフランスなので、雨対策も考えた方が良いですが、、、。元々、パリの人たちは、雨が降っても傘をあまりささないところがあります。最近は、だいぶ変ってきましたが、、、。

雨も長い間、降り続かないので、傘を持たず、濡れたまま歩いてしまうようです。他人の事をどうも、こうも思わないのがフランス人なので、傘をささなくても、ボネ(ニット帽)や、ストール、マフラーを被って、雨から身を守って歩いていても、全然平気です。

バックが重くなるので、折りたたみの傘を携帯するのがイヤというフランス女子もいますね。旅行中に雨に降られて、体調を崩すのは良くないので、日本人の方は、日本から軽量タイプの折りたたみの傘を持って来ることをおススメします。

フランスには、コンビニもないですし、駅の売店でビニール傘などが手軽に買えるわけではないので。また、フランスの傘は、クラッシックなモノが多く、折りたたみでも重いですよ。

日本の冬の必需品アイテムのマスク。最近はマスクも、花粉や乾燥や寒さ対策、風邪予防の目的だけでなく、お洒落アイテムのようになっていますね。マスク美人?なんて言う事もあるらしいですが、、、。

フランスでマスクは駄目です!日本のようにマスクをつけていたら、変質者か重病感染者に間違われます。

機内でのマスク使用がギリギリOKな感じですから、空港に着いたら外した方がいいですね。いくらフランス人が人の格好を気にしないと言っても、マスクだけは、怖がられてしまうので、気をつけてください!

寒さで頬が冷たく感じるときは、マスクの変わりに、マフラーやストールで代用して、頬まですっぽり巻いてしまうのが良いでしょう。冬はそんなマフラー姿のフランス人が多いです。

冬のフランスは、日本以上に乾燥しているので、唇が乾燥でバリバリになって痛くなるので、リップクリームもあった方やいいです。

これは、フランスのファーマーシーコスメのリップを現地購入でOKです。お土産にも丁度いいし、フランスの乾燥に適した保湿性の高い成分入りのものが見つかります。パリで買えるコスメお土産はこちらを参考にしてください。

まとめ

今回は、フランスの冬のファッションの現地の様子や冬のフランス旅行のための手持ち服について紹介しました。

レディーズ中心になってしまったので、タイミングを見て、また、メンズについても付け加えたいと思っていますが。

とにかく、フランスでのファッションは、頑張り過ぎたり、キメ服、ラグジェリーブランドのコーディネートはやめて、シンプルにまとめるのがポイントです。

TPOに合わせたファッションも大事ですが、たくさんのワードローブを持って行く必要はないので、できるだけ着回しが出来る工夫を考えて下さいね。

お洒落の達人、パリジェンヌ達はそんなにたくさんの洋服を持っていないのに、とてもセンスよくシックですから、どんどん真似しちゃっていいと思います!

そして、フランスの冬ならではのファッションを、彼女達のようにマフラーやストール、帽子などの小物使いで楽しんで下さいね。