日本に住んでいると、日本の習慣しかわからないから、海外に行っても日本と同じを求めてしまうもの。私もフランスに住んでみて、「アレ?」って、驚くことがたくさんありました。
今回は、私が現地で生活して感じた、びっくりするようなフランスの文化や習慣の特徴を、いくつかピックアップして書き表してみますね。
Contents
とにかく汚くてひどいフランスのトイレ文化の特徴
フランスに来ると、まず、トイレに困るのです。日本のようにスーパーやデパートで、簡単に用を済ますことができません。
フランス全土にチェーン展開してるスーパーのMONOPRIX(モノプリについては、こちらのブログ「パリで買うおすすめのお土産雑貨は?」をご覧ください)などは、店内にトイレはありません。日本は、まだ、コンビニでもトイレを借りられるし、デパートや駅にもトイレが当たり前のように設置されていますね。それもフランスに比べたら、とっても綺麗。
フランスのデパートのお手洗いは、日本のように各フロアにあるわけではなく、1店舗に一ヶ所だけだったりと、少ない上に、有料だったりします。
そもそも、フランスには、 厠という文化はなかったのです。日本は、すでに 室町時代から用をたす便所という場所を建物の中や、外に設けていたというのに、フランスでは、男女共に、お丸で排出する習慣でした。
ベルサイユ宮殿の庭園でマリーアントワネットも、お丸で用を達していたことは有名ですね。当時のドレスが胸下から膨らんでいるカタチ(ワープドレス)担っているのは、女性でも立ちションしやすいためだったのです。今では、フランス文化を象徴する香水も、その悪臭を消すために作られたという歴史があります。
そして、驚くのは、その汚物の処理。量が貯まれば、川や排水溝に捨てるのですが、街のアパルトマンの窓からそのまま排出物を投げて捨てることが一般的で、道を歩いていると頭上にウンチが降ってくるということになるわけです。
最近では、雨が降れば、フランスの人たちもずいぶん、傘をさすようになりましたが、日焼け対策で街中で、日本のように日傘をさす文化はありません。そもそもフランスでの日傘は、頭上に落ちてくる汚物よけのためのものだったのです。
美しい歴史と文化を持つ憧れのパリですが、ほんの160年程前まで、ナポレオン3世によるパリ大改造で下水道が整備しされトイレというものが作られるまで、パリはウンチだらけ、イヤ、ウンチがてんこ盛り状態だったわけです。
今でも当時のトイレ文化の特徴をパリの街中の道で見ることができます。道の真ん中に小さい溝があるのですぐにわかります。そこに排水物や汚水を捨て、セーヌ川までが流れていくようなっていたのです。
だからセーヌ川も腐敗物だらけで、また住民は、その水を飲料としたり、体を洗っていたわけですから、伝染病も蔓延したわけです。
日本の江戸時代の東京などは水路も引かれ、便所も設置され、汲み取った汚物は、肥料として使用するという発達した水の文化、トイレの文化があったのですから、日本人が綺麗好きで清潔なのがよくわかりますね。
こうした習慣で、街のいたるところが汚物でその悪臭は、相当ひどかったようです。香水の文化もそうした臭い消しのために生まれたのです。
ファッション文化の街、パリですが、ハイヒールもブーツも、ウンチなどの腐敗物を踏まないために作られたというなんとも汚い歴史(笑)があるのです。だから、当時は、男性もヒールのある靴を履いていました。
このようなトイレ文化や習慣が改善されたとはいえ、現代のフランスとトイレ事情は、日本とは比べられないほど、まだ、まだ、ひどいのです。罰金制になって前より良くなったとはいえ、パリの道端で、犬のフンがそのままにされているのに遭遇します。
フランスの人たちというのは、ウンチというものに慣れすぎているのか?ウンチと共存できる習慣を持っているとしか思えない程、衛生面の認識が日本人とは違います。
築100年以上がざらにあるパリの建築物。アパルトマンの建物によっては、電動式のBouyer(ブウイヤー)と呼ばれる水洗便器を使用してます。通常の水洗トイレに変えたくても構造上、取り替えができないことも多く、その電動式水洗トイレは、技術的にも粗雑なモノが多く厄介なのです。
この電動式便器の特徴は、水圧も弱く、壊れやすく、また、爆音がするモノもあります。また、こまめに特別な専用の液体洗剤を大量に使用して掃除をしていないと便器の水が溜まる部分が、黒くなってしまう特徴があります。
この専用の液体洗剤の大きさは、まるで、日本の石油ストーブ用の石油のタンクくらいの大きさで、購入するのも面倒で厄介なです。詰まりやすいのも特徴で、フランスの人たちににも不人気です。
フランスは、日本のようにウオシュレットも復旧していませんから、便器が冷たくて、冬などは飛び上がるほどです。日本では、公衆のトイレだと、便座クリーナーが設置されているので、他人が座った便器でも、清掃でき、直接座ることもできますね。
そんな気の利いたものなどフランスにはありませんから、自分で携帯用のトイレクリーンティッシュを携帯するかす、直接、便器に触れずに用を足すしかありませせん。ほとんどのフランス人は、空中排泄なる技が習慣として身についています。この空中排泄の中腰姿勢は、腰痛持ちの人にはキツイですね。
美しい街並みのフランスのパリの地下鉄のメトロは、昔からの構造なのか、如何にもこうにも改良できない臭いの特徴があります。それはなんとも言えない悪臭です。今でも、私も匂いに敏感な日本人なので、このおしっこ臭さに慣れることはできません。
あの臭いは、もうそれは、パリ文化の域です。パリに帰ってきて、メトロを乗るときに独特の臭い匂いを嗅ぐと、「あぁ、パリだ!」と思いますもの。(笑)
汚いものには蓋をしろと言わんばかりのフランスの人の習慣は、自分さえよければ、良いわけで、汚物も自分の家の中になければ、外がいくら汚れても関係ないという感じです。先ほどの犬の糞もそう。
学生時代、フランスのブルジョワファミリーのマダムが自宅のトイレに、食べ残しスパゲティをお皿ごとトイレに持って行き、その残飯をフォークを使って、便器に捨て流した光景を初めて見たときは、かなりのカルチャーショックでした。
腐敗物を水洗トイレに流すのだから、ロジカルといえばその通りですが、どうもその光景、ギャップが私にはダメッでしたね。
こうしたフランスのトイレの特徴からみて、皆さんがフランスに来たら、いつでもどこでもとはいかないことがわかると思います。だから、観光で移動するたびに、できるだけ、用をたすようにしてくださいね。フランスでは、次の移動地でトイレがあるか、また、使えるかもわからないのですから。
水分を取らないと体に悪いのですが、旅行中は、女性は、本当にトイレに困ります。日本人の女性は。西洋人とは、膀胱の位置やサイズが違うようで、また、冷え性でもあるので、トイレ間隔だけは、気をつけてください。
パリなどの大都市なら、4つ星や5つ星のラグジェリーホテルに、さもラウンジに来ているような振る舞いでお邪魔して、トイレだけお借りしてくる裏技もありといえばありかもですが。(笑)
それと、フランスでは、公衆トイレに誰か入っているかをノックして確かめる習慣もないので、日本のようにトントン叩くと、出てきたフレンチマダムにムッとされてしまいますから、こちらも気に留めてください。
フランスの食事などのマナー文化の特徴
フランスのマナーといえば、まずは、食事のマナー。左手にフォークと右手にナイフの文化です。コース料理なら前菜、メイン、デザートという順番です。
私たちがお箸を使って食べ、その食事の文化を習得するのと同じように、フランスも小さい時から、綺麗にフォークとナイフを使いこなせるように教育されます。
とは言え、フランスのテーブルマナーは今でこそ世界レベルですが、16世紀にフランスのアンリ2世にと嫁いだフィレンツェのメディチ家のカトリーヌ姫によって、今のようなフランス料理の形式やフォークとナイフを使うテーブルマナーが広まったことは有名な話ですね。それまでのフランスは、パンをスープにつけて食べるたりと手づかみで食事をする習慣だったのです。
フランス式のフォークとナイフのテーブルマナーについては、こちらを参考にしてください。
食事に招待されたら、フォーマルな席でなくてもカップルの場合、席次も重要で、テーブルに向かい合ってにパートナーが同士が座り、自分の両脇の席は、新しい親交を深めるために知らない人が座るというマナーが習慣でした。最近では、ネームカードが用意されていたり、女性同士の食事会も多く、そうこだわらなくなりました。
日本でも目上の人に失礼のないようにと席次のマナーしっかり知っておくことは大切ですね。日本の西洋のテーブルマナーは英国流がメインとなっているようですが、国によって、テーブルマナーの特徴も違います。
フランス料理をいただくときは、もちろんフランス流で!日本でフォークの背にライスを乗せて食べている光景を見かけますが、これは、もともと英国流のマナーです。
最近では、イギリスでも、フランス料理を食べるマナーと同じように、左手にフォーク、右手にナイフで肉をカットし、食べるときは、ナイフを一旦、お皿の上の部分に置いて、左手のフォークを右手に持ち替えて食べる習慣になってきているようです。
くれぐれもナイフの刃の面を外側に向けないように、自分側に向けておくことには、注意してくださいね。何気に気にせず、日本人はやってしまいがちなので。
食事中のNGのくちゃくちゃ食べない、口に食べ物が入っているうちは、おしゃべりしないという点は、私たちと同じルールです。食事は、会話を楽しむ特徴が欧米にはありますが、この辺りの食事中の話しかけ方もフランス人たちは、とてもスマートです。
そして、こうした夕食会やパーティーには、遅刻していくことがフランス流のマナーとされています。相手を気遣って予定より早く到着する習慣の日本と準備をしている相手を焦らせない気遣いで遅刻することがエチケットのフランス。文化の違いを感じますね。
几帳面で時間を守る国民性の私たちから見れば、フランスは、時間にルーズっです。ビジネスシーンでも、フランス人が相手だと遅刻を怒る気にはまったくなりません。それより、いつも彼らのくだらない遅刻の言い訳に笑わせられています。
長くフランスに住んでいても、日本で育ったせいか自分だけは、待ち時間が長くなろうとも、パーティーなどでない限り、10分前に到着する習慣のままでいます。それでも、電車バスなどがストや故障でよく突然ストップするフランス。予期せぬ事態の発生が多すぎるフランスで、いつも時間通りに到着するのは、本当に難しいことなんですが、、、、。
そして食事中でも普段でも、フランスでは、ゲップすることがとても下品な行為とされていてNGです。胃腸の調子が悪く、どうしてもゲップをしてしまった(できる限り小さくしましょう)時は、皆、必ず、周りの人たちに「失礼しました。すいません」の意味がある「Pardon」(パルドン)と言うのも特徴です。
日本では、屁がダメという意識がありますが、フランスは、ゲップの方が、おならよりも恥ずかしい行為に当たるようなので、このポイントを気をつけないで、日本の習慣のままでいると、フランスでは、絶対にい汚い人と思われてしまいます。
他には、鼻水に関しての習慣もそうです。フランスでは、鼻をルズルすする行為はNG。人前でもしっかり鼻をかむ方がいいのです。フランスのちり紙文化も日本と異なります。ポケットティッシュ1枚が厚く、しっかりしているので、フランスの人たちは、一度鼻をかんだティッシュを捨てずに、数回使っています。
美しいパリジェンヌが使い古しのティッシュでおもむろに鼻をかんでいるシーンを見るたびに、トイレ文化だけでなく、フランスの衛生感覚を疑っては、なんだか、残念な気持ちになったものです。
このような見慣れたか彼女たちの習慣も、今では何とも思わないですし、潔癖でキレイ好きだと、ばい菌に弱くなってしまうとさえ思うほどです。トイレの後に手を洗う習慣さえ、未だ、フランスは、徹底されえてないですからね〜。(さすがに、小・中学生レベルですが)
最後に、日傘が汚物よけなら、マスクは、テロリスト?と思われるので、フランスではしてる人はいません。ごく稀に、排気ガスをブロックするために、工事現場の人がするようなマスクをつけて、lパリの街中を自転車で走っている人はいますが、、。あと見かけるのは、ストリート系ファッションの子達のフェイスカバーくらいです。
フランスでは、咳が出るから、花粉だから、喉を守りたいからなどの考えでマスクをしません。日本のようなマスク文化がないので、デザイン性の優れた高クオリティーのマスクなども存在しません。
それでもフランス人達も、郷に入れば郷に従えなのか、日本にくると、ドラックストアで、マスクを買って、つけていたりします。真夏でも。(笑) フランスと日本の空気が違うから喉を保護する為だとか、日焼けが嫌だ!花粉症になったから、、と理由を並べてますが、、そんな日本にいるフランス人のギャップも笑えます。
フランスのバカンス文化と仕事のやり方の特徴
バカンスはフランス人とってはなくてはならないもの。私から見れば、フランス人は、バカンスばかり取っている人種。働かない人たちにしか見えませんけど!
子供達もそうで、学校は6週間通ったら2週間の休みが、秋休み、クリスマス休み、冬休み、イースター休みとあるし、夏休みは約2ヶ月も。ホントに「一体、いつ勉強しているの?」と思うくらい。
年間の祝日は日本の方が圧倒的に多いのに、祝日の翌日振替休みがないフランスは、祝日が木曜日や火曜日に当たると、金曜日や月曜日を休みにして、連休にしてしまうという特徴があります。
この休日に挟まれた平日を休みにしてしまうロングウィークエンドをフランス語で、Pont=ポン(橋)と言います。学校も会社も、しょっちゅう、ポンの連休にしてしまう。ポンに有給休暇をくっつけてバカンスにしてしまうのも一般的な習慣です。
バカンス大好き民族のフランス人は、バカンスと同じくらい「今度のポンはどうする?」という会話をしています。彼らは、それしか、頭にないのか?と思うほど。
バカンス文化は、豊かさの象徴であり、どこかに行くということがとても大事なことらしい。特に夏のバカンスは、フランス全国民がバカンスモードになります。そんな時に、家でのんびり休みを過ごす発想は、彼らにはないし、そんなのは、「バカンスに行けないなんて可哀相な子!」となるわけです。
どう好きに休暇を過ごそうが人にとやかく言われる筋合いもないのに、バカンスと恋愛命の彼らは、どうも他人も自分と同じでなければ幸せではないと決めつけているところがあって、口を出したがるおせっかいなちょっぴり困ったちゃんでもあります。
パリは、夏のバカンスになると、街中のパン屋さんをはじめとするお店が1ヶ月閉まってしまいます。交通渋滞もなくなり、パリっ子が消えた街は外国人観光客だらけになります。
彼らのお金がなくてもバカンスに行く習慣は、私には理解しがたいものです。バカンスのために貯金や借金までしてしまう国民性です。ここ数年の彼らのバカンス地として人気な日本。最近では、日本の街中でフランス語を耳にすることが本当に増えました。
日本好きになったフランス人でリピーターも多いのが特徴です。彼らは、日本のコンビニ文化、本当に好きですものね〜。
次のバカンスにどこに行くかのことで、トップの人気国に日本は、が特に夏のヴァカンスはグランバカンスと言い8(大きいヴァカンス)、海外に行く人も多く、1年も前からどこにバカンスで行こうか決めていたりで、7月、8月勝ちが付いてくる、陽気もよくなってくる5月ごろからは、その話題しかなく、仕事に身が入りません。
では、お金がない場合のバカンスだと、里帰りや親戚、友人の家や別荘に長期滞在して過ごします。人の家に長い間滞在することへの気疲れなどはないようです。受け入れる方もです。この辺の習慣や感覚もフランスらしいな、、と思います。
それよろ、とにかく、バカンス=気分転換→現実逃避のように、仕事をほっぽり出してでも、現状をそのままに後先考えず、バカンスに出かけてしまいます。普通、旅から帰ってきたら、ドッと疲れるものなんですが、彼らには、関係ないようです。そのバカンスエネルギーは本当にすごいです。
仕事に戻ったところで、バカンスボケで 、またバカンスエネルギーのことを考える。ここまでバカンス文化が浸透しているので、有給休暇も皆しっかりとります。国民の義務ですから。
こんなに休みが多いと、例えば、学校で、せっかく、九九を覚えたというのに、休みで全部忘れ、また、1からやり直し、そしてまた、バカンスで忘れる、、という感じで。
仕事もバカンスも合間にするような感覚でしかないように私からは見えます。オーナーや事業主、一部のエリートサラリーマンを除いた他の雇われ人は、自分の仕事への責任感という概念が根本から日本人とは違うようなところがあります。
与えられた仕事が決められた時間内、今日中に仕上げるべき業務であっても、平気でやり残して帰宅してしまう。自分が有給で数週間も会社を休む間、担当しているクライアントや案件に対しても同じ部署で内でしっかりと引き継ぎもしないです。代わりの担当者もうやむやのままでも構わないような仕事のやり方。
フランスの企業と仕事をしていると、担当者がバカンスに出かけてしまったら、代わりの担当者も部署の責任者も、あてにならないので、大体、その仕事が一時的にストップしてしまうのが普通です。
そんないい加減な仕事のやり方の習慣でも、フランスの経済がなんとか回っているんですね。信じられませんけど。いくら宣伝費をかけて、企業やオンラインのカストマーサービスに力を入れていても、現場で働く窓口の人たちのレベルがこれですから。
フランスには、お客様が神様という文化がそもそもないので、クライアントが担当者がバカンスでいなくて困っていても、平気で責任者でさえも「私もわからないから」「また、2週間後の〇〇日、彼女が帰ってきたら、また、問い合わせって」と言ってくるのです。
お店でも、昔からの習慣ほどではないにせよ、店員は「売ってやってる」という接客態度。買っていただく、お客様へのサービスという意識が低いのです。お客様というへり下るような気持ちはさらさらない。
お愛想笑いもできないで怖い顔して、何か人生に不満でもあるの?って表情と態度で接客している店員や窓口の人たちに遭遇すると、もう少しどうにかならないの?といつも思うけど、、、。
そんな中でもたまに、とても親切で優しい店員や窓口の人に出会うと、倍に得した気分になるのも不思議なもの。普段のパリでは、ひどい態度で対応されるのが習慣になっているので、当たり前の接客をされるだけで、ハッピーになれます。
そんなフランスにもワーカーホリックの人はいます。個人事業主は、日本でもそうですが、働かなければ、収入になりませんからね。
フランスにいると労働者を守る文化は日本より強いことはすぐにわかります。それが、パリでよく目にするデモです。
自分たちの権利を主張するデモ抗議は、フランス文化の習慣で特徴と言えます。どんなに改革を推し進めようとしても彼らのバカンスや有給休暇が減るようなことは阻止されてしまうでしょう。
フランスのデモについては、「デモでパリ旅行が怖い人たちへ」のブログがありますので、よかったら見てくださいね。
日焼けはフランスでは文化です
とにかく、日本人は、美肌、それも美白にこだわる特徴があります。「色の白いは七難隠す」と言われるように、幾つになっても女性なら、シミやシワのない肌でいたいと思うのは当然です。
日本での紫外線対策は、もはや常識。完全に習慣になっていると言っても良いでしょう。UVブロック製品や美白コスメのラインアップの多さとそのクオリティーの高さも特徴です。
フランスで購入できる日焼け止めクリームは、まるで、日本の一昔前のような質で、化粧品売り場やドラッグストアでも地味に少しだけ陳列されている程度です。生活紫外線防止というより、海や山でのアウトドア用の日焼け防止が目的の商品です。
紫外線が活性酸素を発生させ肌の老化を加速させることや皮膚ガンの原因になることはフランスでも十分に理解されています。それでも、昔から今でも、晴れた日は、紫外線には無防備と思えるケアままで、カフェや公園で日差しを浴びる習慣に変わりはありません。
肌を焼きたがる特徴は、そのまま、豊かさを象徴とする文化です。ブルジョワ階級が夏のヴァカンスで日差しが降り注ぐ避暑地に出かけ小麦色の肌になることが、今だにステイタスなのです。そんな彼らに日焼け止めクリームなど不要なわけです。
毎年、5月頃から、太陽が降り注ぐ日には、白人の女性は肌を露出します。体系や年齢など気にしていないのでは?と思うような大きなシェイプ(フランスには、アメリカのような肥満の人はいませんが)のマダムまでが、タンクトップや素足にミニスカートという格好で街を歩いています。
シニアマダムは、これ見よがしにと言わんばかりに年季の入った日焼けデコルテが見える胸元が開いた格好をしていますが、私からは、その彼女たちの自慢のデコルテも、脂で揚げた鶏皮のブツブツした脂部分が消費期限切れでカラカラになってしまった様に見えて、申し訳ないが、ゾッとしてしまうんですが。
郷に入れば郷に従えと言われても、あれだけはなりたくないと思うし、アジア人のデコルテが彼女たちと同じであったら、それこそ、汚らしいだけではないかと思う。ただ、カラカラに日焼けした鶏皮デコルテの白人シニアマダムの特徴として、その貫禄の風貌から70歳をとうに過ぎてても、まだまだたっぷり現役感が漂ってくるのも不思議なものです。
もちろん、いくら白人の肌が私たちアジア人と違っていても、彼らも日焼けによるシミやソバカスは、できるわけで、フランスには、手の甲がシミだらけのマダムも結構います。
コスメの国と言われるフランスでは、シワやドライスキンに特化したスキンケア商品は多くても、美白ケアの製品は少ないのも特徴です。顔のシミの黒さや肝斑などは、フランスの女性と日本の女性では、性質も違うので、フランスでは、シミもチャームポイントになりうるので、、さほど、気にしません。
肝斑より、若いうちからフランスの女性が気にするのは、目鼻立がはっきりしているせいで、目の下にできるクマのような影。こちらでは、このアンティセルヌ=Anti cernes(目のクマ対策)は、デイリーケアの習慣のようです。
日本のJKは、アイプチやアイテープで二重にすることで大忙しですが、フランスの女子高生は、10代から目の下のクマ消しに力を注ぎます。肌の薄い白人は、二十歳をすぎると、肌の劣化が著しく進んでしまいます。今では、若いうちから、フランスでもエステや美容皮膚科に通う女性も増えています。
日焼け文化のフランスでは、日傘、手袋、マスクなどの紫外線をブロックするグッズもありません。そんな全身を覆うようなスタイルで街を歩く女性は、イスラムの女性でもいません。
日本人くらいの日焼けに対する意識や習慣がなければ、予防はできないと思いますが、ギラギラ降り注ぐフランスの太陽の下で、日本人女性のような日焼け防止スタイルで、外出するのは、さすがに勇気が入ります。
それでも、私は、開き直り、結構、ぐるぐる巻き状態でパリを歩いています。まぁ、道行くフランスの人たちから、奇妙な目で見られても恥ずかしいですけど、無視です。
また出来てしまったシミに対してのスキンケアの習慣として、シミを消す美白成分として、日本ではハイドロキノンが有名で、皮膚科でも処方していますね。また、ハイドロキノンが配合された美容液などの広告を見ると欧米では当たり前に使われている成分のハイドロキノンというコピーが特徴ですが、この欧米と言われても、フランスでは、全くそんなことはありません。
フランスでは、近年、ハイドロキノンの成分は、発がん性があるとされ、ハイドロキノン成分が配合されていないスキンケア商品が主流だからです。成分の特徴として、ノン ハイドロキノンと書かれています。
では、美白やシミに効果がある他の成分として、フランスには、何かあるのか?となると、日本ではもうおなじみのコウジ酸の成分配合であったりするので、やはりまだまだ、フランスは、美白スキンケアに後進的な国なのだなぁっと思っています。
日焼けを必要以上に気にする習慣の日本と日焼けは文化のフランス。この2つの国の美意識の特徴の違いも、比べてみると、色々な発見が見つかって楽しいものですが、どちらもホドホドが一番なのかなぁと。
ただ、5年、10年後を考えて、やはり日本人的習慣で紫外線対策をした方が、その時よければ、それで良い!よりいいはずたし、男性は、女性以上にこうしたケアに無防備なので、フランスの男性というか、白人の男性の5年、10年後は驚くほど劣化が進んでいてびっくりなんてこともあります。
男女ともに、日焼けによる劣化は、人生の経験やヒストリーであって、それをも魅力に変えてしまうのがフランスの文化。恋愛が文化の特徴でもあるから、エネルギッシュで現役感があるシニア世代の当人たちが、それで、幸せなら、他人がとやかく言うことでもないですけど、、、。
フランスでは、話すことや自己主張することはとても大事な文化なのです
フランスの人は、よく話す。お隣のイタリア人もオーバーなジェスチャーでよく話しますが、アングロサクション系のイギリス人などとは違って、彼らは、実に「うるさい」のです。
子供の頃から、学校教育で、自分の考え、意見をはっきり言わされる習慣で育ってくる彼らだから、黙っていること、沈黙が美などという文化は存在しません。
彼らを見ていると支離滅裂でも、何かを話していなければ、自分の存在価値を相手に知らせられないと思っているような特徴を感じます。
頭でまとまる前に、話してしまうところや、人が周りにいようが、わからなければ、学校の授業中でも、1人の生徒が長く話して、授業をストップしてしまう事態もよくあること。それほど、口にして、何かを発していることが、彼らが彼らしく生きているということ。
フランス語の言葉自体が、ひとつのことを伝えるのに、文法的に文書が長くなる。英語だと、もっと短くストレートに済むところ、それがフランス語などのラテン語の特徴。また、よく聞いていると、彼らは、何度も同じことを繰り返して言っているようなところもありますが。
自己主張することは、相手の話を聞き入れるという習慣がないということで、自分さえ発散すればいいところがあるので、話が一方通行なのも彼らの会話の特徴。数人が多ければ、その数人がいっぺんに同時に話しているような感じです。
会話のコンクルージョン。結果として、こうしよう!こうなる!なんていうことは二の次。だた、自分の思っていることを口にしているところが彼らの習慣でもあるので、カフェでも、食事中でも、本当にダラダラよく喋る。
日本人は、このような文化がないから、彼らの会話の中にいたら、圧倒されてしまいます。元々控えめな正確な上、日本人は、真面目だから、頭の中で、間違えのないように文を組み立てからでないと話せない特徴があるので、これは、外国語を学び話す点では、マイナス要素になってしまいます。
フランス人やイタリア人は、性格もありますが、文法がトンチンカンでも、単語が自国語のままであっても、なんとか事柄や気持ちを英語やその国の言葉で伝えようとします。
だから、どうしてもこういう彼らフランス人といると、私たちは、黙って聞いてしまう側になってしまいます。それだと、相手の話を聞いているだけの自己主張もないおバカさんのように扱われるので、フランス社会では、相手が何か言えばとにかく何か言うようにしていくような努力は必要です。正直、この私ですら、この習慣に時々、疲れますけど、、、。
彼らの会話は、相手の話に「はい」と頷くのではなく、必ず、彼らのユーモアや少し皮肉を込めた言葉で返してきます。それを私は、勝手にフランスは、NON(ノン)から初まる文化だと思っていのですが。
好きか、嫌いかの意見を言うことや、相手に譲歩しないで、自分の好き嫌いを押し通す。どんなにくだらないと思うことでも、グダグタとまるでこじつけとしか思えない意見や考えを語る彼ら全員は、まるでジャーナリストか批評家のよう。
また、よくいうフランス人は、「謝らない」と言われるように、絶対に自分の非を認めないのも大きな特徴です。日本人は、すぐ、「ごめんなさい!」と相手に謝るけど、フランス人や欧米の人たちの文化の中では、この謝るという感覚が違います。
極端な例えば話ですが、1人のフランス人が赤い絵の具で書かれた絵画を「白い絵」と言ってしまったら、どんなにそれが赤い色と明らかであっても、その言い出した彼、彼女は、なんだかんだと理由をつけて、「白」と言い切るような感じです。
そう、絶対に、間違えを認めないという特徴。これは、凄いです。彼らに謝ってもらおうとか、非を認めさせようとか思うだけ無駄ですから。私は、この辺り諦めているし、スルーします。
また、日本人の私からしたら、「そんなのどうでもいいじゃん!」みたいなことにも、あーだ、こーだと言える彼らの特徴は、本能的に、いつもセルフディフェンス(自己防衛)、言い訳しているようなもの。何につけても素直でないという。
自己主張が強いけど、ある意味とても悲観的なのも彼らは、発散型の割には、デプレッション(鬱)に悩んでいる人、自殺者も多いのが特徴です。
褒めるより、とにかくクリティカルする文化のフランス。典型的なのが学校の先生。生徒を褒めるどころか、悪いところだけばかり見て、否定的なNON文化が習慣化している人が多いです。
私から見たフランスの恋愛文化の特徴
こちらに居ると、「フランスの女性は笑わない」なんて言葉をよく聞きます。彼女たちは、どこか気取っているというか、ツーンとしているし、微笑むというのは、相手に気があるということを知らせる合図的な意味合いもあるし、微笑んでしまうと、人が良いと思われて損をしてしまうという得勘定が働くらしいのです。
この辺りおお彼女たちの感情は、本当に理解に苦しみます(笑)よくわかりません。とにかく、そうやたらめったらに笑顔の安売りはしない習慣はわかります。
逆に、日本人女性が、彼らにただニコニコ笑顔を振りまくと、彼らは、個人的に自分に気があると思うか、どこか気持ち悪いらしいので、フランス人相手なら、ニコニコする習慣も少し控えたほうが良いかもです。好きでもない人に勘違いされると面倒ですからね。
フランス人との恋愛に関しては、歴史も文化も習慣も違うから、日本感覚でいると、戸惑ったり、悩むことも多いものです。それでも日仏カップルは多いです。どんどん増えてます。そして別れてます。(涙)
同じ日本人同士のカップルや夫婦ですらリレーションは難しいのだから、文化や習慣が違うフランスの人との恋愛、ましては、結婚や家族を持つということは、それだけ大変であるということ。
みんな最初はいい感じなんです。別れは、死別でも、国際結婚カップル、フランス人がパートナーなら、日本以上に大変なので、そこを忘れずに覚悟していないと!ダメと経験者は思っています。
フランスは、カップル文化の国なので、奥さんが女子会に出かけるより、カップル同伴での食事やイヴェント参加が多いのも特徴です。
日本だと、長く連れ添った夫婦の週末は、旦那さんがゴルフや釣りなど趣味に時間を費やし、奥さんは好きに過ごしたりと別行動も多いですが、フランスの女性がパートナーだとこれは無理。
フランスのカップルは女性が強く、子供がいれば、夫やパートナーだけが、週末出かけてしまうことは許しません。フランス男性は、ほとんど皆、イクメンで、カップルで子供の面倒も分担します。これは、フランスの女性にとっては当たり前の習慣で、日本のような亭主元気で留守がいいなんでいうことは通じません。
この週末のアベック習慣も、男女のロマンスが文化のフランス。浮気や異性の気を引くような誘惑を楽しむ特徴があるから、こうしていつもカップル単位で行動して、自分の夫や妻をがんじがらめにして、見張っておくような意味合いもあるそうです。
妻を同伴していても隙あらば、同じ食事会に来ている夫婦の奥さんをナンパするような映画のワンシーンなんて、こちらじゃ日常茶飯事だから。浮気防止対策でパートナーを見張り、自分は、隙あらば、素敵恋愛を楽しんでしまうというズルイところもフランス人らしいです。
いつも一緒にいても、しょっちゅう電話などで連絡をとっては、その度ごとに、「愛してる!」「愛しの〇〇」と言い合う彼ら。
私たちにそんな小恥ずかしい言葉をいつも言う習慣もなければ、そんなことは、なんか気持ち悪いとまで思える彼らのそうした態度は、そうして、言葉にしていないと相手を信じられないからなのだということも見えてきます。
そう、怖いからいつもいつも、愛を口にしているのだと思う。言わなくてもわかるような文化もなければ、相手を心底信頼信用しているわけではないのです。いつも愛していると言っていないと心配なんですね。
昨日まで、そんなに「愛している!」と言っていても、翌日、恋に落ちて、家庭も子供も捨ててしまうような情熱的なママもいます。いくら好きな人ができたからといって、長年連れ添った相方には情というものあるだろうに、、。でもそんな私たちが思う深い結びつきは、彼らには関係ない感じがします。
子は鎹とか子供のために別れるのを我慢するようなこともないです。社会保障も日本より良いので、他に好きな人ができれば、子供がいても、経済的な不利な状況でっても、女性も、別れを選ぶような特徴があります。
それから、日本人の男性がフランス女性をパートナーに持ったら、大変だ!なんてことも。それは、年をとっても、奥さんに彼女たちが望む愛情表現を、怠ることができないからです。どうしても日本人男性は、文化も異なるから、欧米の男性のように、女性に接することができないし、日本人男性は仕事で疲れ気味。
どう見ても、こういう激しい情熱的な恋愛体質エネルギーをを持ち続けられない日本人男性には、キツイとは思います。いくつなっても奥さんがこうだと。ただ、こういうケースばかりではないですけど、、、。
まとめ
今回は、フランスに暮らしてみて感じたフランスの文化や習慣の特徴のほんの少しをいくつかピックアップしているうちに、随分とまとまりのないブログになってしまいました。
私自身、20年以上もこちらに住んでいると、だいぶ慣れた彼らの習慣と、未だにどうしても受け入れられない習慣など色々です。何事もスムーズにことが進む日本の習慣に慣れしまっているので、フランスに戻ると、いつもイライラしっぱなしです。
育った国の環境、文化、習慣というものは、そう簡単に変えることができませんね。フランスの文化や私たちの習慣と違いサラっと認めて適応して行けた楽に生活していけるのでしょうが、、、。
長くパリに住んでも、年齢を重ねれば、新たな文化や習慣の違いの問題が出てきます。最近、また、注意しないと行けないなぁ、、と思う点も増えています。
少なくともこれから「日本人だけがかかるパリ症候群とは・予防とその治療法」のようなことにはならないようにコントロールして、上手にフランスと付き合っていかないといけないと思っています。
私からのアドバイスとして、はっきり言うと、几帳面な方は、フランスに住むなんていうことは考えない方が良いと思います。また、ストレスが溜まってしまって、疲れますから。
いくらフランス語ができるようになっても、日本で生まれ育っているのですから、フランスの文化や習慣が身についていないのですから、若い時は良かったことも、年を重ねるごとに、無理になりますし。
長く海外に住んでいる日本人が、日本に帰国した際に、周りの日本の人からネガティブな意味で「ちょっと、日本人離れしている」と言われてしまいます。
日本に帰国しても、フランスのように物事をストレートに言うようになってしまっていると受け入れてもらえないどころか、ディスられます。フランスでの習慣では、言いたいことをはっきり言わないといけないケースばかりだし。
フランス人社会では、言いたいことを言い合うし、外から見ていると、まるで激しい喧嘩をしているような光景であっても、当人どうし、次の日、会えば、ケロッとしていたりします。日本では考えられないですね。
日本人からしたら、そこまで言ってしまったら、、、なんて思う程度は軽く超えてまから、彼らのストレートな表現は。言って良いことと悪いことのリミットはありますが、あれだけ言いたいことをはっきり相手に言って、それでも、普通に付き合えているフランス感覚も私は、嫌いじゃありません。
日本は、表面で感情を現さなかったり、言いたいことを言わないような文化。相手を察することが重要になるけど、相手を思いやる、傷つけない文化なのもよくわかるのですが、往々にして、影で、アレコレ人のことをいってしまいようなダークな風習がフランスより多いと思います。
本音と建前の二枚舌の文化の日本に今更ながら馴染めない自分は、大きく失敗してしまうことがよくあります。フランスの文化も習慣も、私にとっては、どちらが良いとか悪いとかではなく、また、どちらが好きとか嫌いでもないんです。
今の自分の置かれた状況や環境の中で、その時々によって感じ方が変わってくるので、その時々のポイントによって、色々なこれからの自分の選択をしていくのだと思っています。