街全体が美術館のように美しいパリは、テロの影響で、危険なイメージの街となってしまいました。そして日本人のパリ旅行のキャンセルが多発しました。
では、日本で騒がれているように、テロの影響で、パリ旅行は、危険なのでしょうか?
パリの街の危険度を現地からレポートしますので、パリ旅行の計画に参考にしていただければと思います。
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テロの影響の少ない日本に住んでいると、、、
日本は、治安がいい。最近は、そうでもないと、日本人は言うけど、それでも、他の国に住んでみると、日本ほど、テロの危険も影響も受けない国はないと感じます。
北朝鮮からのミサイルの発射のニュースが連日のよう報道されていても、それでも、外から見ると、ある一定の日本人の国民は、どこか、他人ごとで、平和ボケしているように見えるものです。
世界的観光名所となった、東京、渋谷のスクランブル交差点を渡る歩行者の中で、ここでテロという危険な目に遭遇するかもしれないという考えが浮かぶ日本人がどれだけいるのでしょうか?
もちろん、パリの人たちも、日々の生活の中で、外出先で、テロに遭遇することばかり考えて行動しているわけでは決してありません。ただ、ここ数年、身近で体験したテロの影響というものは、経験があるのとないのでは、自ずと市民の意識感覚が違ってきます。
いくら、ワイドショーで北朝鮮のミサイル発射が話題になっても、70年前に終結した太平洋戦争以降、日本の国土が、爆撃を受けたり、戦火にさらされたこともない。地下鉄サリン事件が起こってしまったが、爆弾テロや銃撃テロなどに見舞われたことがない。
安全すぎる、無防備でいられる日本に、何の疑問も問題もなく生きていて、そんな日本人が持つ感覚のまま、外国へ旅行すること自体に、パリ旅行に限らず、もう少し、考え直す必要があるのでは?といつも思っています。
その反面、いくら日本がテロの影響も少ない特殊な国であると言ったところで、やはり、外国に滞在経験がある者とそうでない者では、全く意識の度合いが違う。
治安や危険、テロの影響を情報によってセロリーで理解できても、体験が伴わない日本の人たちの平和で安全な生活の日常のクセの影響が、海外へ旅行に出た途端に、突然治るわけもなく、簡単に現地モードにスイッチオンできるわけもなく、日本にいる時と同じ、そのままの振る舞いで、旅行してしまうのです。
平和ボケの影響は、危険度の察知も遅い。
ヨーロッパの多くの国が、移民問題を抱え、貧富の格差は広大し、宗教や風習の違いなどで、争いが絶えない状況下にあります。
最近の日本も、外国人が急激に増えているのだから、ヨーロッパ諸国が抱える外国人問題、外国人による犯罪も無視できないレベルに達しているはずなのに、平和ボケのクセと言うものはそう簡単に直らないようで。だから、未だに、日本人は、とても無防備です。
日本に、一時帰国するたびに、最近は、電車の中などで、同じ日本人である人たちの奇行が目立ち、怖くて、不安になることも増えましたが、、
ただ、彼らは大声をあげて奇妙な行動だけなのかもしれないけど、こちらはつい危険を感じて、身構えてしまいます。でも、自分の周りを見回すと、同じ車内の日本人は、その様な状況の中でも、辛抱強く、じっと耐えている感じです。
フランス人も、地下鉄(メトロ)などで不審な行動をしている人たちに、寛大だと思います。でも、やはり陸続きの大陸文化、無意識に自分自身の身を守る意識レベルは高く、危険を察知すれば、車両を変えたり、途中下車しています。
通勤時にメトロの遅延の影響を受けるのは日常茶飯事だし、日本人のように、出勤時間の遅刻に対しての厳しくないので無理してその電車に乗り続けず、途中下車して、次の電車を待てばいいのです。
そう、フランス人は、まず何よりも自分が大事、自分を守る術が、いい意味でも、悪い意味でも長けているのです。パニックにもなりやすいけど、、、
最近は、とにかく、テロの影響か、ちょっとしたことでも、例え誤報でもテロの警報には、街全体、人々が、敏感に反応するし、スマートフォンにテロ警報アラートアプリを入れている人たちも多い。
パリ市のサイトには、テロリストに遭遇した場合に身を守る安全確保方法が、イラスト入りで、丁寧に説明されているほど、市民の生活にテロの影響を受けていると思います。
テロより危険なパリのジプシー
パリの日常の生活で、パリっ子達が、頻繁にメトロの中で遭遇する危険といえば、ジプシーの子供達。
観光名所には、必ず、10代の若いジプシーの子供達が、スリを目的として、ウロウロしています。スリの手口も色々で、署名を集めるふりをして近づいてきます。
最近の彼らの姿、格好は、パリの中高校生と見分けがつかないほど、今風のスタイルなのです。一昔前だと、ジプシーといえば、長いスカートをはいて、子供を抱きかかえて、物乞いするみたいなイメージでしたが、今では、よく観察しないと、ジプシーのスリ軍団を認識できません。
特にパリの地下鉄メトロの中では、気がつかないうちに、隣の座席に座ってこられることもありますから、注意が必要です。
4〜5人位の集団で、メトロの中で、割と大声で、仲間達と話していたり、キョロキョロしていたっり、明らかに、乗客のフランス人達が、避けるような目線を投げかけていたら、彼らは、ジプシーなのです。
今は、ジプシーとは、言わず、ロマ族と呼び、ルーマニアやアルバニアの子供達のことを言います。テロよりも、日常化された彼らのスリの犯罪は、パリの観光旅行を推進する政府もお手上げ状態です。
テロの危険だけでなく、パリの治安イメージに悪い影響を与えるこのロマ族スリ集団の対策に追われていますが、なかなか、簡単に解決できないでいるのが現状です。
こうした若いロマ族の子供達のスリ集団には、大きな組織が影響していて、その影響力者の支配下で、子供達もスリという仕事を課されているので、毎日、彼らも危険を冒してでも、泥棒して、日々のノルマの金額をスリという手口で稼がなければなりません。
日本人旅行者にとっては、パリ旅行中にテロの危険より影響を受ける、もっとも遭遇しやすいのがジプシー集団のスリですので、とにかく、注意してくださいね。
ショッピング後の大きな紙袋は、あまり持ち歩かない。買い物したら、すぐホテルに戻る、タクシーを使うなどして、たくさんの紙袋でメトロにも乗らない。
メトロでは、バックは、必ず、抱え込むようにして持ち歩く。肩掛けの場合、ショルダーにバック斜めがけして、バック本体を前にして抱え込むようにする。
メトロでは、乗車口付近に乗車しないように気をつける。メトロでのスマホ操作は、控えるなどに気をつけて、ジプシーの危険から自分でガードすることです。
日本の地下鉄に乗車するのとは違い、いつでも緊張感が必要です。スリなどに遭遇してしまうと、楽しいパリ旅行が一転して、イヤな旅行になってしまう上、パスポートなどがなくなってしまったら、手続きも面倒です。
こうしたパリの治安は、どうしても旅行に様々な意味で影響するので、普段の生活の中で、自然に自ら身を守ることを意識できること、自然に実践することができることがやはり重要なのではと思います。
悲しいですが、世界的な治安の悪化の影響を受け、近いうちに日本も、パリの様にならないとは言えないですから、、、
パリの観光名所とテロの影響
テロリストからみれば、人が多く集まる場所、歴史的建造物、街のシンボルを混乱させることや破壊することは、残虐なテロという行為を行うベストロケーションとなります。
田舎の草原で、いくら爆発物を投下したところで、彼らの目的は、果たすことはできませんから、パリは、そういう意味で、格好の都市であり、そう意味でも魅力があるわけです。
また、パリの街がテロによって受ける大きな影響を考えれば、当然、旅行者が減る、街自体が低迷するなども、好都合なわけです。
パリの人たちの日常生活、旅行者の安全、歴史的価値のある建物や施設をフランス政府は、守る義務がり、大統領が国家非常事態宣言を発令し、パリの街全体が、テロの影響で殺伐としたとこらがあるのは、否めません。
その対策も色々と進められており、今まで、自由に通行出来たエッフェルタワーの下が、現在、透明クリアなガラス壁が作られていて、エッフェルタワーに登る場合、防弾整備が整ったその中に入って並ぶようになるようです。
テロの影響で、旅行者が多く訪れるパリ市内のデパート、ルーブル美術館、オルセー美術館、ベルサイユ宮殿、エッフェルタワー、凱旋門、オペラ座などの入館の検問もさらに厳しくなりました。入り口での荷物検査、場所によっては、念入りなボディチェックも。
もちろん、空港での搭乗手続き後の出国でも、以前からこの様なチェックが行われていましたが、テロの危険の影響で、出国の際、搭乗の際、チェックが複数回に増えてきました。
出国時には、厳しくチェックされますが、案外、びっくりするのが、到着後の入国に関してで、なんの検問もなく、スルーなのです。
テロ発生後、日本からの観光旅行者は、激変しましたが、日本からのビジネス出張の方々は、パリ旅行をキャンセルせず、引き続き、渡仏を続けていましたが、日本でのパリのテロのニュースの影響を受け、パリの街全体が、厳戒態勢のテロ危険度100パーセントのイメージを持って、空港に到着、どんな厳しい入国審査と荷物検査があるのだろうかと予想していたのに、その違いに、拍子抜けしていました。
空港こそ、テロの危険を一番影響を受ける場所であり、本来なら、高速道路、空港バス、RERで空港に到着する前に、検問などをもうけて、コントロールチェックするべきだと思いますが、そのようなことをしてしまうと、相当な混乱を招いてしまい、交通渋滞にも影響してしまいますから、難しいのでしょうね。
それでも、パリのシャルル・ドゴール空港とオレリー空港は、警官やミリタリーの数も増員され、常に彼らによるパトロール行われています。
パリの観光名所、旅行者が訪れるとされる場所は、特に、テロの影響を受けて、その危険を排除するために、パトロールなどの人員を増やし、厳しく入館コントロールを行うことによって、ある意味では、パリでもっとも安全で、テロの危険が少ない場所でもあると言えると、パリの人たちが言っています。
パリのコンサート会場やレストランなどで発生した同時多発テロは、観光客が足を運ぶエリアでなく、パリのこれからという未来のある若者が集うような流行最先端の地区が狙われました。
そうした状況からみても、旅行者を狙うテロ発生の危険より、日常のパリの生活に影響を与える、一般市民が標的になる可能性が高いと思えます。
旅行者は、パリの観光名所だけを訪れるのであれば、ある意味、テロ危険からは、免れているのではないでしょうか?
フランスも国の威信をかけてでも、エッフェルタワーを守り抜くつもりでいると思いますから。
まとめ
こうして、数年前に起きたパリのテロから、現在のパリの街を旅行者の立場、また日常生活を通して、どのようにパリ旅行にこうしたテロの危険が影響しているかを現地目線で綴ってみましたが、いかがでしたでしょうか?
確かに、パリは、年々、物騒になってきていると肌で感じますが、何もそれは、パリだけではなく、東京でも、毎回、帰国する度に、感じるものです。
日本のメディアを通して報道されるテロ発生の情報が、繰り返されることによって、あたかも、パリの街全体、いたるところでテロが発生して、発砲事件が起こっているように思い込んでしまうのもどうかな、、と疑問になります。
真実とは、現場とは、実際とは違った報道と、また、それを鵜呑みに思い込んでしまう側に問題があるようにも思います。
また、日本ほど、治安も良く、テロの危険も少ない国はないので、その中で生きて暮らしていると、短いパリ旅行中に、急にその習慣をかえることは、無理です。
いくら海外旅行、パリの治安などについて、注意書きを読んだり、聞いたりしていても、外国の悪化した治安や危険の影響をまだ、受けた経験がない日本人が、即座に、現地に着いたからと言って、日本にいる時と違って、常に、自分の身の回りの様々なことに、注意して行動することができないは当たり前です。
パリをはじめとする外国が危険、怖いのではなくて、まだ、今の日本の日常の生活がどれだけ安全で恵まれているかということなのです。
でも、これから東京もオリンピックなどが開催されますから、日本の治安もどんどん変わっていくこととなるでしょう。
パリだろうと、東京だろうと、テロに限らず、旅行でも住むにしても、常にいろいろな危険があるとうこと。そういう影響を受けるであろうことの意識のちょっとした改革をしていた方がいいに決まっていると思います。