フランスの名所・エッフェル塔のこぼれ話

フランスの首都はパリ。そのパリにあるエッフェル塔は、誰もが知る歴史的建造物の名所ですね。

パリを初めて訪れる人は皆、フランスが誇る世界一美しい鉄塔、エッフェル塔の実物を見たい!と心弾ませるものです。

今回のブログは、この超有名なフランスの名所エッフェル塔近くに住んでいる私のちょっとしたエッフェル塔こぼれ話です。

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世界一来場者の多い名所エッフェル塔

サトミーナ
こんにちは!パリのコーディネーター・サトミーナです。(@SatominaS)

数あるフランスの名所の代表、エッフェル塔は、今さら、説明するほどもない観光名所です。海外からフランスの玄関はパリに到着して市内に滞在する人は、観光でも、ビジネスでも、滞在時間が短かくても、長期でも、この名所の現物を目にしたいと、言うのが普通です。

パリにいる旅行者は、それぞれ皆、この有名な観光名所について違う思いがあります。例えば、遠見でもいいから肉眼で見たい、夜景ライティングの眺めを見たい、正面で記念撮影がしたい、どんなことがあっても天辺まで登って見学したいと、せっかくフランスに来たのだから、「パリらしさを感じたい=エッフェル塔を見ること」みたいな感覚があるのではないでしょうか?

一度は訪れたい名所のエッフェル塔は、世界中から多くの観光客が訪れます。当然といえば当然ですが、やはり世界中の有料名所モニュメントで、一番多くの人が来客したのがエッフェル塔だそうです。

最近では、2017年に1889年のオープンから通算3億人がこの名所を訪れたことを祝う記念式典が開催されました。今年は、エッフェル塔の完成130周年を迎えることになりますが、さらにすごい数の来場者になっていることでしょうね、、、、。

だからいつもエッフェル塔の周りは、黒山の人だかりです。年間述べ700万人がエッフェル塔内に入館し展望台に登り見学しているそうです。その有名な歴史的建築物の外観を近くから見に来るだけのツーリストの群れと観光ツアーバスも、ものすごい数です。

実際にエッフェル塔に登ってのその美しい建築様式を見学し、展望台からパリの街のパノラマを眺めることは、例え、長蛇の列で、入館に1〜2時間かかろうが、一度は体験してみるといいと思います。

頂上のフロアを含め、全部で三つの展望台がエッフェル塔にあります。吹き抜けの構造ですので、以外と強い風が強くので、風邪をひかないように気をつけないといけません。高度恐怖症の方は、残念ですが、諦めておいたほうがいいです。

地上に一番近い第一展望台は、ガラスの床でリニューアルされましたが、第二と頂上の展望台に比べ、まだ人気が少ないようです。このフロアからは、ガラス越しにパリを見下ろすことができますが、天井は吹き抜けです。

街中ではそう風の強さを感じない日であっても、当日、エッフェル塔の頂上は強風ということでクローズすることもあるので、要チェックです。エッフェル塔の展望台へのチケットは日本語のサイトで購入できますが、悪天候で最上階まで登れないことや、予期せぬストライキが、思いの外多く起こるのもフランスです。

そうした場合の返金手続きなどを日本に帰国後、自分でするのは到底無理だと思うので、初心者は、ツアー会社を通してガイド付きのエッフェル塔の見学を申し込むことをオススメします。

どんなに列ぼうが、当日、その場に行って状況を見てからエッフェル塔に登るかを決めるのも良いかと思います。体力さえあれば、階段で登る強者もいます。待ち時間も料金もグーンとお得です。若い子たちは、楽しみながら階段を登っていきますが、私は、考えただけでも無理。無理。

日系企業の駐在員の方などは、パリ赴任期間中に、日本からの接待で、何十回も何百回もエッフェル塔に登る人もいると聞きます。

日本からのお客様ですと、やはりエッフェル塔を案内してあげたい気持ちになるのはよくわかりますが、東京人が東京タワーに登ったことがないのと同じで、パリの住人も滅多なことがなければ、エッフェル塔の展望台にに登ることはないんです。

名所ゆえに変わりゆくエッフェル塔

こんなに有名な観光名所なのに、エッフェル塔の見学のアクセスが一行に改善したように見えないのです。元々、フランスは、アナログ社会と言っていいほど、このようなサービスが遅れています。時々、画期的なサービスを導入することもあるので、全てが後進しているわけではないんですが、、、。

エッフェル塔の公式サイトURLで、事前にチケットを買うことは大事だけど、それでも、2ヶ月前以上に購入できればいいが、日にちが迫ってくるとSOLD OUTも多くなって、結局、前売り券は買えないことも。

その上、度重なるパリでのテロの影響を受けてセキュリティーを強化するめに最近造られたエッフェル塔の周りを囲んだ透明のガラス張りの壁がさらにエッフェル塔へのアクセスの悪さを深刻化させてしまったようなんです。

アメリカの9.11の同時多発テロの犯行計画にどうもパリのエッフェル塔も入っていたなんていう話もよく聞きます。フランスの象徴であり世界的に超有名なこのエッフェル塔という名所に旅客機が突っ込んでいくその様は、想像するだけで怖くなりますね。身震いがします。

でも、犯行犯にしてみれば、そんな映画のようなエッフェル塔のシーンを狙って、大混乱になればなるほど大きい成功したことになるのでしょう。テロリストやデモ集会参加者たちが、フランスのシンボルであるエッフェル塔という世界一の歴史的建造物そのものを破壊して、そこを訪れている何も罪のない人たち巻き込んでしまう。

フランスに来たら、デパートもスーパーも入り口で荷物検査が当たり前となった時期もありました。そんなセキュリティーチェックに私たち市民も旅行者もすっかり慣れてしまって。(この荷物チェック、ほとんど、バックの中身とか見てないんだけどね〜。笑)

市中は、軍隊がミトライエット(機関銃)を抱え、いつでも発砲できる格好でパトロールしている。そんな光景も当たり前のようになってしまったパリの街だけど、どこかユルユルな感じも否めなくて。。

それでもエッフェル塔をはじめとするフランスが誇る世界遺産名所へのセキュリティーチェックは、空港の出国検査と同じやり方で、一つ一つ荷物をセンサーに通すし、ボディチェックも念入りにされます。このセキュリティー重視の入館チェックで観光名所に入館するまでの時間がかかってしまうのです。

ただでさえ、これだけ、観光大都市となっても、街中の観光案内看板などもわかりずらいのがフランス。また、フランスを訪問する私たち外国人観光客が外国語ができないこともあって、空港、メトロ、観光名所の看板や案内の掲示板が読み取れなくて、どうしてもグズグズ戸惑ってしまい時間がかかってしまいます。

視覚や聴覚からのインフォメーションをキャッチできないこともあって、観光名所の入館で列んでいても、その列が本当に中に入れるのか?何時からスタートなのか?が、わからずドキドキしながら、ぼーっと列んで時間が立ってしまうこともありますね。

サイトに記載されている開館時間も当てにならず、ストライキなど予期せぬ変更の表示がわかりづらいのがフランスですから、、、。

いくらテロ防止策とはいえ、こうした透明ガラスのフェンスによって、エッフェル塔の外観の美しさが損なわれてしまったように思えて残念です。現パリ市長のイダルゴ女子の陰謀ではないかという声まで聞こえてくるこのようなパリのリニューアル企画のひとつひとつですが、美意識が高いフランス人からの評判はあまり良いものではありません。

私もこのエッフェル塔のガラスの囲いウォールが気に入らないひとりです。デザインと機能性にこだわって造られた透明クリアな壁なんだろ受けど、そんな囲いを作ってしまってから、今までのようにエッフェル塔の真下を自由に行き交うことができなくなってしまいました。

壮麗な建物であるエッフェル塔の真下を徒歩で横断することは、近くに住む私たち住民の日常では当たり前のことだったのに、、、。このエッフェル塔の下を横切る散歩ができないことで、最近は、極めてエッフェル塔に近い周辺には行かなくなってしまいました。

エッフェル塔とその近くに住むフランスの人たち

フランスの凄いところって、多くの歴史的に有名な名所が存在している世界ナンバーワン観光都市のパリに、多くの住民が普通に暮らしていることだと思うんです。市内の道路やメトロなどの公共交通機関の中は、いつもたくさんの外国人観光客とそこで生活しているフランスの人たちがなに何食わぬ顔で共存しています。

こうした光景からフランスが持つ寛容な個人主義の社会を見ることができます。それは、見事に相手に無関心であり、一定の境界線を保った程よい観光客と住民のギブアンドテイクの状態が成り立っていると私には感じます。

よくフランスは、観光客に冷たい国と言われますが、それは、こちら側が過度な期待をするから、彼らの知らんぷりに失望するわけです。ほっといてくれるならそれはそれで邪魔されないので、ちょうどいいと私なら思います。彼らが特別観光客や外国人に不親切なんではなくて、それが特別なことでなく普通だってことです。

パリに住んで、いいところ、悪いところと言い出したら、キリがないし、どうしてもネガティブなことの方が人って思いつくもんです。

住めば都と言うけど、日本ほど便利で、サービスという概念が存在していて、まだまだ安全で、人も親切な国はないと思うので、いくらフランスが憧れの国で美しい名所がたくさんでステキ!っと言われても、そこでの生活は不便で住みにくいなんてもんじゃありません。

今までイタリアやロンドンに住んできましたが、また、他の街を知りませんが、パリは、世界中どこを探しても、他にはない美しい外観を持った唯一無にの都市です。フランスは、パリと地方と二分にはっきり分かれていて、本当にパリは特別なのです。

この美しい名所だらけの街の中とそこで生活するフランスの人たちの調和は、まるで全てが映画の中のカットのようで、日本では絶対に見られない光景ですから、そうした一場面をいつも目にすることができるのがパリです。

どんにインフラの不便さがあっても、システムに不満があっても、私にとって、フランスの空気を感じられることや、身近にエッフェル塔のようなフランスの名所が存在している都市の景観を毎日体感できるということは、私にとってかけがえのないご褒美のような経験だと思います。

パリの自宅のアパルトマンを出れば、どの通りを歩いても、またバスの車窓から見るその美しい光景を、私が独り占めしているような気分にさせてくれます。

個人の所有物ではありませんが、まるでパリの街並み全体がエッフェル塔すらも自分のお庭であるような勘違いと妄想がを私を元気にしてくれるのです。

パリジャンやパリジェンヌもきっと私と同じ気持ちで、政府や市に色々文句はあるけど、これだけ多くの美しい名所を持った世界にたった一つのパリを誇りに思っているものです。

エッフェル塔は食の名所でもあります

さて、フランスといえば、食文化も忘れてはいけません。最高級のフランス料理を最高のロケーションで!とは、こういうシチュエーションといえるのが、エッフェル塔の第二展望台にあるミッシェラン一つ星フレンチレストランのジュール・ヴェルヌ(Le Jules Verne)

昨年、フレンチの巨匠アラン・デュカスのプロデュースからスターシェフのフレデリック・アントンに運営権が代わったことで、裁判まで発展してしまったレストラン。

そんな問題は、私たちにはどうでもよくて、ただ、このレストランの窓の下に広がる美しいパリの街並みを眺めながら、美味しいお料理を味わい、極上のひと時を過ごせればいいわけですが、、、。

エッフェル塔の展望台にある高級レストランからの夜景は絶景で、インスタ映えはバッチリ。目に焼き付けておきたい思い出のシーンがお料理と一緒に楽しめて、フランスの人たちにも人気です。

コースはおまかせで、もちろんそれなりのプライスのフレンチですが、サービスの方たちも親切ですから、フランス語ができなくて英語でOKなので、ぜひ一度、食事に行かれてみたらと思います。

フランスの人たちは観光目的でエッフェル塔に登ることは滅多にないようですが、こちらのレストランを誕生日やメモリアルなお祝いでよく使っています。

一つだけ注意することは、窓側のテーブルの予約は出来ないこと。絶対のお約束ができないということですので、リクエストだけでも、電話かメールで、スマートにプッシュしておいたら、少しは考慮してもらえるのかとも思いますが、、、、。こればっかりは運です。

また、ガストロノミーなフレンチレストラン58 トゥール エッフェル(Le 58 Tour Effel)も第一展望台にあります。こちらは、スターシェフのティエリー・マルクスによるプロデュースのレストランです。

これらのレストランは予約制なので、予約の時間前にエッフェル塔に到着して、レストランへ直結している入り口から入るので、列ぶ必要がありません。

エッフェル塔にスーッと登れて、フレンチの名所で胃袋をも満足させてしまう究極の妙案。列ばないでエッフェル塔に登るには、レストランへ直行に限ります。

フランスで一番撮影したい名所

世界中のメディアでフランスの顔として、必ずその姿が写し出されるのがエッフェル塔。誰もがエッフェル塔を見たらシャッターを切りたくなるものです。エッフェル塔ほど、ホトジェニックな名所はありません。

パリの街全体はまるで絵画のようなので、どんな場所でも魅力的なフォトが撮れますが、そのカットにエッフェル塔が写り込んでいるかで、フランスらしさ、パリらしさが何十倍にも違ってきます。

観光でパリに来て、エッフェル塔を見に行ったら、100パーセント、みんな、写真を取りますね。そんな光景の中で目立つのは、中国人観光客のスマホと自撮り棒がセットの姿です(笑)。本当にエッフェル塔は24時間、夜明けから真夜中まで、どんな時も被写体として写力をかきたててくれます。

エッフェル塔のシャッターチャンスで一番の人気は、シャンパンのライティングタイム。夕暮れとともに点灯されるエッフェル塔が毎1時間ごとに、6ワットの20000個の電球をキラキラとランダムに5分間だけ点滅します。まるでダイヤモンドが光輝いているような幻想的な美しさです。

2008年にキラキラの点滅時間が省エネのために10分から5分になって物足りなさを感じますが、この5分間だけのために、観光バスがエッフェル塔正面にある広場のトロカデロにバンバン到着します。最近、この界隈に戻ってきて、前に住んでいた時とまったく違う、トロカデロ広場の観光バスとツーリストの混雑ぶりにビックリしたほどです。

さて、このエッフェル塔のイルミネーション。目に焼き付けるだけじゃもったいない。どうしてもそのキラキラのエッフェル塔を記念に動画や写真として撮っておきたい!と思うのは言うまでもありません。そして美しいエッフェル塔のシャンパンフラッシュは、インスタやストーリーズにアップされ続けていますね。

でも、ここで、あまり皆さんが知らない落とし穴があるのです。それは、シャンパンフラッシュなどのエッフェル塔の夜景を撮影して、SNSなどでシェアすることが違法であるということ。私も初めて聞いた時は、「えー」って思って、意味がわかりませんでした。

これは、観光名所エッフェル塔の著作権の問題なのだそうです。昼間のエッフェル塔を撮影して、SNSでシェアするのは問題ありません。エッフェル塔のライティングは、アーティストによるひとつの作品です。

ライトアップされたエッフェル塔の著作権は、パリ市が持っています。そのため、エッフェル塔のライトアップされた夜景を撮った写真をシェアしてしまうことは、本当はNGなのだそうです。商業目的でなくてもダメなんですね。本当は、、、。

でもインスタなんか、#ハッシュタグでtour d’effielなんてもう、数え切れないくらいくらいの投稿があるし、どうやってもこれだけたくさんSNSにアップされているエッフェル塔の夜景のフォトを取り締まるのは正直、難しいだろうし、意味もないことだと思いますが、、。

また、いくら昼間であろうと、この名所は、撮影に気をつけなければいけない点があります。エッフェル塔の商業的目的の撮影は、パリ市のロケーション撮影許可を得ることは周知の事。撮影関係者には、有名な名所のエッフェル塔をメディアで無許可で映し出してしまった場合、多額な罰金を課せられることも知っています。

また、エッフェル塔のシャイヨ宮付近には、いつもパトロール員がいて監視しています。だから商業目的の撮影でなくても、三脚などを使って撮影していると注意されてしまいます。

注意されても言葉がわからずにそのまま撮影を続けていると大変なことになるので、ユニフォームを着た監視員が近づいてきて、何かを言い出したら、まず、撮影をやめてその場を離れること。そのまま言葉がわからないからと、何も悪い事はしていないと、撮影を続けていると大変なことになりますから。

いくらフォトジェニックの名所、エッフェル塔であっても、パシャパシャ写真を撮るという行為自体、気をつけないといけないという事になります。観光収入で成り立っているフランスなのに、こんな規制があるのを知ると、フランスってどれだけエゲツないの?と思ってしまいますよね。

パリ市にとっては、観光収入は大切な財源ですし、数々の歴史的名所はメンテナンスも大変です。美しさを保つためには、人間もエッフェル塔もお金がかかるのです。(笑)

エッフェル塔やルーブル美術館などの名所は、撮影に気を取られている観光客や撮影隊を狙ったスリの若いジプシーグループが出没します。彼らは、巧みな手法を使ってスリを働くので十分に注意してください。

同じようにこうした名所には、観光客相手に違法路上販売をするアフリカ系男性たちがたくさんいます。彼らにまとわりつかれれるのもうっとうしいですから、とにかく無視!をして彼らから離れてくださいね。

パリの街を歩いていると、頻繁に映画やドラマの撮影クルーに遭遇します。エッフェル塔近辺では、大掛かりなロケ隊による撮影も多いですが、ウエディングの記念撮影をしている様もよく見ます。

私の好きな名所としてのエッフェル塔の眺め方

建設当時、エッフェル塔の奇妙なフォルムに、近隣の人は、鉄塔が倒れ崩れてくるのではないかと心配で引越騒動が起こったそうです。そして周辺の土地の価格が下落したと言われています。築何百年という歴史的に価値のある建物は、地震がないパリだからこそ、存在しているので、日本では、難しいですね。

今では、エッフェル塔近隣は、パリ有数の高級住宅地。もともと、エッフェル塔が建っている7区は、ブルジョワ家族が住んでいる地域で、隣接した15区もエッフェル塔側だと、他の15区の界隈とは違って、高級感あります。日本人が好きな高級住宅街の16区も立地的にエッフェル塔ビューを売り物にしている高級物件がたくさんあります。

15区や16区は、エッフェル塔からかなり離れていても、アパルトマンの窓からエッフェル塔を眺めることができきれば、それがその物件のセールスポイントで価値が違ってきます。

15区と16区でエッフェル塔のビューがある物件に住んだこともありますが、その眺めにはあまり興味がありませんでした。それよりも私は、長い間住んだ4区のアパルトマンの窓からのヴューの方が断然、好きでしたね。

パリには有名な名所ビューだけでない、自分だけのお気に入りの眺めってたくさんあるのです。そして、エッフェル塔は窓越しビューより、毎日その周辺を歩いて何気なく目に入ってきたエッフェル塔の眺めが私は好きなのです。

個人的にエッフェル塔を表と裏のような見方をして区別していますが、本来、エッフェル塔には、正面も裏面もありません。

それでも、16区のトロカデロ広場、シャイヨ宮側から眺めるエッフェル塔は、表玄関のようなロケーションで、7区のエコール・ミリテール(陸軍士官学校)が反対側でシャン・ド・マルス公園からのエッフェル塔は裏玄関のように、私個人としては分けて考えています。

毎日、メトロやバスに乗るのに、トロカデロ広場のエッフェル塔の前を横切って歩いていますが、ここはあまりにも観光的にメジャーすぎて、うっとりエッフェル塔を眺めている時間はないのです。それでも、ふと上を見上げると目線に入ってくるこのエッフェル塔の正面は、いつも私にエネルギーをくれます。

今では、日中は、観光客が多すぎて、用がない限りシャイヨ宮の下の広場まで階段を降りることはありませんが、子供が小さい頃は、このシャイヨ宮の公園でよく遊びました。息子の公園デビューもここでしたし、幼稚園の帰りも必ず寄り道して遊ばせたものですが。

また、夜は、ダイヤモンドフラッシュを見に観光客が押し寄せるので、普段は、このシャイヨ宮の広場まで来ません。家の近くに少し離れてエッフェル塔をまっすぐ正面に見ることができるロケーションのメキシコ広場があるので、ショッピングの帰り道にエッフェル塔のキラキラタイムをうっとり見て楽しんでます。

私が何より好きなエッフェル塔のロケーションは、早朝の眺めです。ロケなどでもエッフェル塔の夜明けシーンの撮影コーディネートもよくしました。この壮大なエッフェル塔の夜明けは、夜のシャンパンタイムより感動します。

夜明け前の薄暗い中に建っているエッフェル塔とシャイヨ宮。日が昇るにつれての空の色の変化と目の前に映し出されるエッフェル塔のコントラストは、幻想的な美しさです。目の前が開けていくような、自分の人生そのものまで、開けていくような錯覚をも感じます。

この時間帯は、観光客が少なく静かなのは良いですが、暗いので一人でエッフェル塔の夜明けを見に行くことは、あまりオススメできないんです。それに、フランスの日の出は遅いので、冬場は朝8時でも外は真っ暗です。

まだ暗い朝7時ぴったりに上記にも出てきたアフリカ系の男性たちがエッフェル塔前でお土産物を売り出し始めます。彼らから何か危害を与えられなくても慣れない光景で怖いと感じるので警戒してださいね。

日曜日の朝は、grasse matinée(グラス マティネ)と言って、ゆっくり朝寝坊するフランスの人たちも多いので、ウィークリーのように、パリは騒々しい感じがありません。街じゅうとても静かです。日曜日の朝のエッフェル塔も普段とは違う眺めです。

パリ滞在中の日曜日、少しだけ早起きをして、名所エッフェル塔の周りの散歩を楽しんでみてください。

まとめ

こうやってエッフェル塔について、私が思うアレコレ書いてみましたが、長いこと、エッフェル塔よりずっと東側に位置する4区のマレに住んでいたので、あまりエッフェル塔に愛着がないんです。

マレ地区の住人だった頃は、日本からフランスに帰ってきて、空港から我が家まで乗るタクシーの窓からエッフェル塔ビューを見ることもなかったのでパリ=エッフェル塔という感覚もなかったですし。

それでも、今は、空港から自宅までのタクシーで必ずエッフェル塔の前を通るので、旅の疲れでぼーっとしていても、「あぁ〜フランスに帰ってんだなぁ〜」と、そして「また、頑張ってここで生きていこう!」と私に思わせてくれるが、この美しいフランスの名所エッフェル塔でもあるのです。

建設時には、悪評を浴びせられたにもかかわらず、130年も、まっすぐそこに立ち続け、人々を魅了し続けているエッフェル塔。最近、また、エッフェル塔の近くに引っ越してきて思うのが、私のフランス生活のスタートは、やっぱりこの名所エッフェル塔からだったように感じて、いろいろな事柄が重なって見えてきます。

フランスに、パリにエッフェル塔がないって想像できないですもの。初めてパリを訪れて、エッフェル塔を目にしてから、その地に住んで、エッフェル塔と共に生活した日々は、これからも私自身の糧になっていくようにな気がします。Merci pour le Tour Eiffel.